すべては愛のために | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

すべては愛のために

80点 
2000年あたりから慈善活動に傾倒しているアンジェリーナ・ジョリー。本作出演でさらにその思想が加速したとも言われているが、これは慈善や救済のみを前面に出した押し付けがましい映画ではない。
ロンドンで何不自由ない生活をしていた主人公主婦アンジー。しかし偶然知り合った援助団体の男性(クライヴ・オーウェン)を通じ、ボランティアとは何か?を自問自答する構成。
アフリカ飢餓を主体に衝撃的描写を見せる序盤の展開は非常にリアル。
しかしエチオピア→カンボジア→チェチェンと映画が進むごとにリアリティは徐々にダウン、映画としての説得力も徐々に薄くなっていく。結局根本にあるのは不倫愛、その浅はかな描き方には大きな疑問が残る。
まぁただ堅い事言わず普通の人間ドラマとして見れば、世界各地の危険地帯が随所に登場する迫力映像もあり、映画としてのクオリティは高い。特にシャレにならないほど暗い映画でもなく、部屋でポテチ食べながら寝そべって見れるレベルの作品(笑)

監督:マーティン・キャンベル
出演:アンジェリーナ・ジョリー、クライヴ・オーウェン、ライナス・ローチ
2003年  127分
原題:BEYOND BORDERS

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