ﾄｲﾚｯﾄ

77点
『かもめ食堂』『めがね』でお馴染み荻上直子監督作品。今回はかなり異色の切り口だが、雰囲気は相変わらずゆる～い独特のﾃﾝﾎﾟ。
舞台は全編ｶﾅﾀﾞのﾄﾛﾝﾄ。主人公青年、引きこもりの兄、生意気な妹は3人ともｶﾅﾀﾞ人、しかし母方のばーちゃん・もたいまさこだけがなぜか日本人。母親の死により、この4人が突然一軒家で同居するようになった設定。
さほど仲が良くない4人が徐々に交流していくさまが淡々と描かれているが、どこか惹き込まれる不思議な魅力を持った作品。
ｾﾘﾌは全て英語、日本人ももたいさん1人だけしか出演していないがれっきとした邦画。感動や興奮、爆笑などとは無縁の独特の荻上ﾜｰﾙﾄﾞは健在。まぁその分どこか物足りない部分もあるわけだが。

監督：荻上直子
出演：ｱﾚｯｸｽ･ﾊｳｽ、ﾀﾁｱﾅ･ﾏｽﾞﾗﾆｰ、ﾃﾞｲｳﾞｨｯﾄﾞ･ﾚﾝﾄﾞﾙ、もたいまさこ
2010年　　109分