モンスター | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

モンスター

88点
実在した女性連続殺人犯、アイリーン・ウォーノスを題材とした作品。偶然出会った少女セルビーとアイリーンの逃避行の展開。
映画は獄中でアイリーンが親友に宛てて送った7000通もの手紙を参考に製作されており、リアルな表現も満載。
基本的にレズを前面に出した話ではあるが、幼少時代から人間として扱われなかったアイリーンの心情を深く描いた構成は人間ドラマとして非常に完成度が高く、単なる同性愛映画ではない事は見ていてもすぐに気づくと思う。
アイリーンを演じる主演のシャーリーズ・セロンは、この作品のために15キロ増量し醜いメイクまでして体当たりの演技を見せており、2003年度のアカデミー主演女優賞ほか数々の賞に輝いた。まさに迫真の演技。セルビー役のクリスティーナ・リッチもなかなかのハマり役で、キャスティングの妙が実話を元にしたストーリーに緊張感を与えているね。
ちなみに実際のアイリーンは、この映画の撮影中に死刑執行されたそう。

監督:パティ・ジェンキンス
出演:シャーリーズ・セロン、クリスティーナ・リッチ
2003年 109分
原題:MONSTER

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