インビクタス 負けざる者たち | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

インビクタス 負けざる者たち

42点
『ミリオンダラー・ベイビー』『グラン・トリノ』でお馴染みクリント・イーストウッド監督作品。今回はクリントにしては珍しく、暗くない映画(笑)
1994年の南アフリカが舞台。初の黒人大統領になったネルソン・マンデラ、その護衛たち、そして翌年にワールドカップを控えたラグビー南アフリカ代表メンバーの3方を描いた展開になっている。
しかしストーリーはモーガン・フリーマン演じる大統領の職務が中心。ラグビーを通して黒人と白人の融和を目指すマンデラ大統領の行動がメインだが、映画としてはいささか地味な構成になってしまった印象。もっとラグビーを前面に出してもよかったかもしれない。貧困に苦しむ国民や黒人差別の実態が希薄になってしまったのもマイナス。
ラスト30分ではW杯決勝戦に時間を長く使っておりそこそこの迫力だが、選手の成長過程がそれまで一切語られていないため、なぜチームが短期間で強くなったかが不自然に感じられる。
スポーツの感動は、やはり映画より実物で味わいたい。

監督:クリント・イーストウッド
出演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン、トニー・キゴロギ
2009年  133分
原題:INVICTUS
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