クワイエットルームにようこそ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

クワイエットルームにようこそ

49点
松尾スズキが自身の小説を自ら監督した作品。薬物で倒れた主人公女性が精神病院の個室(クワイエットルーム)に運ばれる展開。
精神病棟を中心にした物語は『カッコーの巣の上で』に、そして患者同士の接触は『17歳のカルテ』を彷彿させる。
しかし本作はコメディタッチの部分が多い。笑わせる描写を前面に押し出し、随所に精神異常者のブラックな味付けをきかせた構成。
ただしあまりに無茶苦茶な演出も手伝い、ストーリー自体は破綻気味。そのため終盤だけはシリアスだが、うまくつながっていない感じでラストが浮いて見える。題材はいいものの、映画としてうまく表現できなかった印象。
主演はなぜか内田有紀だが、役不足だったように思える。

監督:松尾スズキ
出演:内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優、妻夫木聡、大竹しのぶ
2007年 118分

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