ブラインドネス | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ブラインドネス

69点
ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説を映画化したサスペンス系の作品。突然目が見えなくなる病気が次々感染していく展開。
なぜ?どうして?という理由はいっさい描かれていない。人間が視力を失ったらどうなるかを実にリアルに表現した物語。街は不衛生に荒れ果て、人は食料を奪い合い、やがて暴動へ発展する。その構成は単なるサスペンスを超えた奥深さを感じさせる。
しかしジュリアン・ムーア演じる主人公。たった1人だけ目が見えるのにたいした事はせず、他の患者と同じ生活するだけ。これでは「見える」設定が生きていない。
さらに日本から出演している伊勢谷友介と木村佳乃だが、2人だけ日本語を喋るので思いきり浮いている。
力の入ったいい作品ではあるが、どうにも無視できない欠点が目立ちすぎ。

監督:フェルナンド・メイレレス
出演:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃
2008年 121分
原題:BLINDNESS

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