GOEMON | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

GOEMON

40点
『CASSHERN』以来5年ぶりの紀里谷和明監督作品。15億円の製作費をかけた超大作。
CGと実写を融合させた迫力ある映像、ただアニメというよりフルCGのゲームを見ている感覚。当然ながら現実味はゼロ。
1852年、豊臣秀吉政権下の安土桃山時代が舞台だが、ストーリーは史実とは違ったオリジナル。仰々しい音楽とともに繰り広げられる壮大な時代劇は、なるほど金をかけただけあって完成度はとてつもなく高い。
しかしあらゆる面で凝りまくった作風は、ほとんど紀里谷監督の自己陶酔の世界。見てるこちらはどうしても一歩引いた視点になってしまう。
主演の江口洋介をはじめとしたキャスト陣も正直いまひとつ。誰とは言わないが明らかにミスキャストと思える人物もいる。
最先端の技術を惜しみなくつぎ込んだ映画だが、逆に斬新さに欠ける結果となってしまったのは皮肉。

監督:紀里谷和明
出演:江口洋介、ゴリ、広末涼子、大沢たかお、奥田瑛二、要潤、伊武雅刀
2009年 128分

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