【クレモナ】で【ヴァイオリン】のこと〰♪ | みゅうじんな日常(European classic music life)

みゅうじんな日常(European classic music life)

クラッシック音楽(ピアニスト・コースオーガナイズ・イベントプロデュース)に携わる日々

イタリア・クレモナは、ヴァイオリンの街、ストラディヴァリの発祥の地でもあります。


コムーネ広場の北西500mに 市立博物館 Museo Civico の絵画部門 Pinacoteca があります。


2階にはドゥオーモの宝物展示、1階は考古学関係の展示場があります。
同敷地内にストラディヴァリアーノ博物館 Museco Stradivariano があります。内部撮影は禁止となっておりましたので写真は、庭のストラディヴァリの胸像です。


みゅうじんな日常(European classic music life)


ヴァイオリンの楽器自体の展示は少なく、殆どがコムーネ宮のヴァイオリン展示場に在りますので、ここは楽器製造に関する展示・成り立ち・型紙他様々なものが展示されていました。

今日はクレモナでのヴァイオリン製作の歴史を調べてみました。

本格的ヴァイオリン製作は、アマティ一族からその歴史が始まります・・


創始者は、 アンドレア・アマティ (1505?~1577?)
彼によってヴァイオリンが今日にも通用する形になりました。
アンドレアには2人の息子がおり
長男:アントニオ (1537?~1588以降)
次男:ジロラモ (1550~1630)
です。
次男 ジロラモには息子 ニコラ(1596~1684)がおり 一族の中でもっとも優れた製作者になり師匠としても優秀な弟子を育成します。
その弟子達が アンドレア・グァルネリ(1626~1698) とアントニオ・ストラディヴァリ(1644?~1737)です。

アンドレアの次男ジロラモの息子のニコラの息子は、ジロラモ2世(1649~1740)を名のりますが、父の死後ストラディヴァリ、グァルネリ兄弟など同世代の製作者との競合にあい製作楽器が少なく、1700年以降は殆どつくられていません。

アンドレア・グァルネリもヴァイオリン製作の一族を形成します。彼が創始者です。彼には息子がおり
兄:ピエトロ・ジョヴァンニ (1655~1720)はマントヴァ に行き
弟:ジョゼッペ・ジョヴァンニ・バッティスタ(1666~1739)はクレモナに残りますがジロラモ2世のように競合に会い苦労します。

ジョゼッペ・ジョバァンニ・バッティスタの息子は、
兄:ピエトロ(1695~1762) はのちヴェネチアに
弟:バルトロメオ・ジョゼッペ(1698~1744) がおり
バルトロメオは通称 「デル・ジェス」 イエスのグァルネリの意をもち
彼の楽器のラベルにはイエス・キリストを表す「IHS」のロゴマークが表記されています。

アントニオ・ストラディヴァリも弟子を育成しており、
アレッサドロ・ガリアーノ
ドメニコ・モンタニャーナ
ロレンツィオ・グァダニーニ などがおり
特にクレモナに残った カルロ・ベルゴンツィ(1683~1747)が高い評価がなされています。



こうして1世紀半に渡ってヴァイオリン製作の中心地としての地位を築いたクレモナですが、その後衰退し クレモナ最後のヴァイオリン製作者としてロレンツォ・ストリオーニ(1751~1800)でその幕を閉じます。

勿論今も現代のヴァイオリン工房は、クレモナの街にあり その歴史を充分に感じさせてくれます。

クレモナで活躍したヴァイオリン製作者の名前は現代でもその名前だけでも知名度が高く(値段も高く)楽器に製作者の名前が付くことは、その人の魂までも感じさせる気がします。500年前から始まったクレモナのヴァイオリンの歴史
如何でしたでしょうか?



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


チケット 「ヤングフレッシュピアニストコンサート」 。<入場無料>お申込みは当ブログメールホームへ


NEW 「第3回春期集中ウィーンセミナー2009」 のご案内


NEW 2009年2月ドイツ・フライグルク集中レッスンのご案内