先日、イノベーションという団体の興行で防衛戦を行ったのですが、
残念ながらKOで負けてしまいチャンピオンのタイトルを失ってしまった後輩を紹介します。
「知花デビット」と言います。
彼のデビットという名前は本名で、祖父母が沖縄からブラジルに移住したブラジル日系人です。
デビットとの出会いは今から7年前
デビットはまだ16歳で僕は20歳でした。
16歳のデビットが入会した初日、「プロでやっていけたらいいなーと思ってます」とやる気のなさそうな感じで挨拶して来たのを記憶しております。
その頃、僕は新人王トーナメントの真っ最中でピリピリしていました 「そんなやる気のない感じならやらない方がいいよ」と怒鳴ってしまいました(笑)
それがファーストコンタクトでした
そこから、デビットが練習に来ないと僕の愛のムチで文句の言う生活が続きました。
そして、デビットも無事プロになり18歳で新人王を獲得 なかなか順調な滑り出しでした
しかし2014年デビット人生初の連敗をしてその年の成績が3敗1分 暗くて辛い1年を過ごした。
デビットが悩んでいた時期にあまりの暗さを感じたので、 練習終わりに食事に誘いました。
開口一番 「この先やっていくモチベーションが生まれないやってく自信がない」と悩みを打ち明けてきました。
僕はそんな悩みを打ち明けてくれたデビットへ嬉しさを感じるとともに怒りの感情も高まってきました。もう少し踏ん張って欲しい。ここを乗り越えれば成長する!と感じたからです。
悩んでいるデビットへ励ましも込めキツク「チャンピオンになってから辞めろ、チャンピオンになってからが格闘家だ!チャンピオンになったら見える景色が変わる」 と言いました。
その後、私の助言だけでなく、自分と向き合い、練習も工夫し、努力の甲斐あって2015年デビットは トントン拍子で勝ち進み2つのタイトル、チャンピオンベルトを獲得しました。
二冠王になったのです。
その時のデビットの姿は頼もしく、カッコよかったでう。
デビットの努力が実を結びキックボクシングという競技を通しては、人生の中で生きた証とキックボクシングをやった証は残せたと思います。
しかし、社会的な立場や経済的な充足感を考えると満足した状況になっているかと考えると疑問が残ります。
僕にとっては可愛い、そして憎たらしい(笑)後輩です。
社会的にも経済的にも充足感を得られるような環境にしていく事は私の責務でもあります。
その為には、僕自身が、しっかり道標を僕が作っていく必要があると感じています。
その一つの方法が、デビットと一緒に仕事を行う事です。
その仕事の一つがAimhighや3RDPlace沼田でのトレーナー業務です。
自分自身が人生を賭けているキックボクシング。
その道を進むために得てきたトレーニング方法。
それを一般の方々にキックボクササイズとして提供し喜んで頂くこと。
結果としてキックボクシングに興味を持つ人が増え、そして試合も見に来てくれるという理想の流れ。
そのことでキックボクサーとしての社会的役割が増します。
それを実践していく後輩ではなく、同志としてのデビットと共に日々努力していこうと思っています。
そのことは今のキック業界では、横槍が入ったりすることもあるかもしれません。
しかし、信念を通すこと!
それが僕の責任です。
そして、サイトにも紹介されているように、WBCのベルトがデビットにはあります!
http://efight.jp/news-20160608_239609
これを死守していけるよう頑張って欲しいです!