偏差値の意味と、入学後の立ち位置 | おちこぼれ大学教員の毎日

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毎日をのんべんだらりとすごす、ダメ教師の日常を赤裸々に語った世紀の問題日記! アカデミックというより育児が中心か?

一般に、学校を、偏差値の高低で判断をすることがあります。
偏差値を見て、この学校は、偏差値高いなあ、生徒たちは頭がいいんだろうなあ~、
A中学は、Bの中学より、偏差値が高いから、A中学の子たちは、B中学より、頭がいいんだろうなあ~、というのが、ごく普通の理解かと思います。

しかし、これは、あたっているようで、あたっていないところがあります。
中学のみならず、高校も大学も同様だと思いますが、
偏差値というのは、あくまでも、合格最低点を比較するものです。
偏差値60であれば、データ対象となった模擬試験でこのスコアをマークした80%の生徒が、◯◯中学に合格した、という因果関係をおこした数値になります。

大事なのは、「合格最低点」というところです。

つまり、偏差値の差というのは、その学校のボトムライン生徒の学力差、ということです。

どの学校にも、どの大学にも、かならず、優秀な生徒、学生というのが存在します。
偏差値が低いとされている学校(大学であれば、Fラン大学など)にも、それなりに優秀な層が
存在します。

では、偏差値の高低が、具象化すると、どのようなところにあらわれるかというと、
その学校で一番できない子の成績にあらわれます。

東京大学にも、おろかな学生はいます。でも、そのおろかさは、そこそこのおろかさであって、
無茶苦茶におろか、というわけではない、ということです。

しかし、Fラン大学には、底なし沼的に、愚かな学生が在籍しています。
そこそこのおろかさか、あるいは底なしの愚かさか、
そのボトムラインのちがい、が偏差値の差ということです。

偏差値の差というのは、入学時の差ですから、その後、どのように学校が学力を伸ばしてくれるかは、卒業時の偏差値の差になりますから、中学校選びで、大学合格実績を考慮するのは、ごく当たり前の判断なんだと思います。


で、ここから先は、私自身の経験をもとに書いてみたいと思います。

以前もこのブログで書きましたが、わが家は、私も、私の父も中学受験をしています。
私は、関西圏で育ちましたので、関西圏限定の話になるかもしれません。
ある関西圏の、中高一貫の私立進学校(男子校)で私は6年間をすごしました。

当時入試倍率が、17倍~20倍ほどあった難関校だったので(とはいえ、中学受験の母集団が少ない時代でしたので、今の中学入試よりは、はるかに楽チンでした)、入学後は、ほんとうに優秀な人たちだらけでした。
私などは、山城の片田舎から入学したので、井の中の蛙そのものでしたが、神戸や大坂に住んでいた同級生たちは、ほんとうに、勉強がよくできて、毎晩深夜1時まで勉強していたような猛者たちでした。(私など、一休さんが終わったら、母親に寝なさい、といわれて寝ていたのにw)

公開模擬試験で、毎回10番以内にはいっていたヤツや、ほんとうに、毎回1位だったヤツなど(距離的に通えないので灘中にはいかなかった…)、入学したあと、みんなが、彼の名前を知っていましたww

で、何が言いたいかといいますと、これは、単に私の経験だけからいうので普遍性は保証しませんが、

入学時の成績は、卒業時の成績とリンクしない、ということです。
リンクするのは、授業に対する態度、だけですね。
先生の話を、授業内で完全に理解するタイプの優秀層というのはいて、
そのタイプの友人たちは、家で勉強したり、塾、予備校へかようこともなく、さっと、東大京大へ合格していきました。
一方、受験時に名をはせていた人たちは、高校卒業時には、一様に、普通の成績で卒業していきました。

よく、偏差値の高い学校にギリギリすべるこむより、それより低い偏差値の学校にはいって、一番になったほうがいい、なんていう人がいますが、私は、自分の経験から、これはあたらない、と思います。学習習慣や、授業へのコミットメントがしっかりしているならば、ギリギリでも、優秀な教師を抱えている学校にはいったほうがよい、と思っています。

ただし、これ、中学校限定です。

私が通った中高一貫校は、高校課程からの編入生がいたのですが、彼らは、入学時の成績がそのまま大学合格実績に直結していました。
どうしてでしょうかねえ。まあ、英語や数学といった科目は、中学からひきつづいて高校で学ぶわけですから、入学時の差が、そのまま出口の差になるのでしょう(分析不十分w)。

中学入学時の差が、高校卒業時に直結しない、

これについては、みなさん、それぞれの経験があるかと思います。
いや、そんなことなかったよ~、などいろいろ、みなさん、教えてください。
上記内容は、あくまでも、私の場合、ということで、お願いしますチョキ

あ、次回は、「優秀な教師」がいるかどうかを、学校説明会でたずねる、私のやりかた、について書きたいと思います。(次回予告ww 態度不遜あせる