前回紹介した本、『選択の科学』の冒頭には、衛生面や安全面、食料面でも保証されている動物園の象と野生の象の寿命について書いています。
動物園の象と野生の象、どちらが長生きすると思いますか?
答えは、圧倒的に野生の象です。野生のアフリカ象の平均寿命は56歳、動物園のアフリカ象のそれは17歳だそうです。
この寿命の違い、原因は「選択権」。野生の象は日々、常時、選択しなければならない状況に置かれています。野生の象は餌を食べる時間も、何して遊ぶのかも自分で決めます。
他方、動物園の象は、餌を食べる時間も餌の量も、外で運動する時間も、すべて動物園の飼育員の決めたとおりです。「選択権」はありません。
動物園の動物でむやみに毛づくろいしたり、無意味に行ったり来たりするのは、神経的におかしくなっているためだとか・・・。
人間も同様で、イギリスの20歳から60歳の公務員1万人を追跡調査したところ、役職が上がれば上がるほど長生きしていたのです。この事実も、「選択権」の多い少ないで説明できると結論付けていました。「選択権」を多く持っている人ほど寿命が長いのです。
モーレツ社員ほどポックリ早死にするというのは、嘘のようです。
私も、娘たちにできるだけ多くのことを自由にやらせてやろうと思います。
さて、あなたは長生きできそうですか?
前回の記事、”『ジャムの法則』と衆議院選挙”
http://ameblo.jp/junebugmaymolly/entry-11408798988.html