天国から来た大投手 Vol.276 大リーグ編 | 六月の虫のブログ

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十二、ワンダーボーイ (つづき)


 球場で昨夜の疲れを取るためにストレッチをしていると、チームメイトたちが声を掛けてくれた。浩輔はそれを見て、チームメイトたちに森次郎が完全にチームの一員として認めてもらっていると確信した。ストレッチで体をほぐした後、スタンドにいるジュディと話をしていた。すると後ろから「ハイ」と声が聞こえた。森次郎が振り向くと、A.ロッドが立っていた。森次郎は驚いて「ハイ、ミスター・ロドリゲス。今日の調子はどうですか」と応えた。A.ロッドが「アレックスと呼んでくれ」と言ったので、「じゃあ、アレックス、僕のことはモリと呼んでください。それから、彼女は僕のガールフレンドのジュディです」とジュディを紹介した。「ハイ、ジュディ」とA.ロッドが言うと「アレックス、モリは大リーガーとしてやっていけるかしら」と尋ねた。「もちろん。モリはロケット(ロジャー・クレメンス)級のピッチャーだよ」と即答した。A.ロッドは、昨晩の勝負に感動したことと森次郎の投球術が卓越していることを二人に伝えた。そして、彼は森次郎が勝負の相手に自分を選んでくれたことに感謝してくれた。森次郎もジュディもA.ロッドの謙虚さに感心した。彼は、大リーガーで一番高い年俸をもらっている超一流選手だ。そんな選手が森次郎を認めてくれたのだ。嬉しくないはずがない。

 森次郎が「アレックス、駄目もとで訊くのですが、僕はバッティングも好きで上手になりたいのです。この後、気分転換も兼ねてバッティング練習をするので、指導していただけないでしょうか」と言うと、A.ロッドは「オーケー」と言って立ち去った。ジュディも「アレックスっていい人ね」と彼の人柄を評価した。浩輔も「A.ロッドはすべてにおいて超一流だね。その彼に認めてもらったのだから、モリもたいしたものだよ」と森次郎の肩を叩いた。


 つづく・・・




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           A.ロッドこと、アレックス・ロドリゲス選手


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