2016冬ドラマレビュー 完●SPドラマ2/冬ドラマランキング | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

2016冬ドラマレビュー 完●SPドラマ2/冬ドラマランキング

2016ドラマ

ざっくりと本音でレビュー

-VOL.6(完)-


●最終回ネタバレしてます。苦情は受け付けませんにひひ
※Yahoo!テレビ評価点数は4月14日時点のもの




●スペシャルドラマ編(つづき)



刑事バレリーノ  60点
(日本テレビ/1月9日/視聴率:7.2%)
Yahoo!テレビ評価/3.78点(27人)


堤幸彦監督のオリジナルドラマ。
白鳥の生まれ変わりだと信じている(実は前世は牛)新米刑事と
ベテラン刑事がコンビを組んで2つの殺人事件の謎を追う。


20歳年上の吉田羊と交際している?と報じられて
世間を騒がせている?Hey!Say!JUMPの中島裕翔クンが
いちいちバレリーナスタイルで相手を倒す

ちょいボケなイケメンをシリアスに?演じる。

何と言いますか、バディムービーならお手のものだけど
スベることも多い堤演出がそれほどしつこくない程度に
スパイスされた刑事ドラマとしてはまあまあ楽しめたかな。

ただ、もうちょっとセンスのある笑いとドタバタに

振り切ってくれたら点数が上がったかもしれませんが。


ま、子供が誘拐されて人体実験されちゃうという
ちょい重な事件の真相が明らかになるので、あんまり
笑いに寄った演出にできなかったのかもしれないけど。


前世療法が事件捜査の手がかりになるストーリー展開は
あまり見られなかったアイデアだったのでココは好評価。グッド!


最近やたらと露出が増えてきている
松井玲奈が本作にも出てます。




さよならドビュッシー ~ピアニスト探偵 岬洋介~  55点
(日本テレビ/3月18日/視聴率:8.4%)
Yahoo!テレビ評価/-


中山七里による「このミステリーがすごい!」大賞受賞の
ミステリー小説をドラマ化。映像化は2012年の
橋本愛&清塚信也主演の映画版に続いて2度目。


映画版は観ているのでどういう話であって
どういうオチなのかは一応分かっている上での視聴。
映画版はミステリー云々よりも橋本愛の頑張りだけしか
印象に残っておらず、正直あまり上出来なものとは言えなかった。
特に演出の悪い意味での古臭さにどうもノレきれず・・・。


一番気になったのはあの“オチ”。いまだに“オチ”には
全くしっくりきてないのだが、ドラマ版はどう描いているのかと
ちょっと注目してたんだけど、映画版とほぼ同じで
「なぜ周囲を騙し通せたんだ?」という違和感は今回も。ガーン
気づいたことは、このオチは原作小説だと“読んでいる”から

さほど気にならないのであって、映像で見せられると

その違和感がより強調されてしまうんだな、と。
活字向きのミステリーは映像では不向きだったという悪い見本です。


ドラマ版の主人公は遥ではなく岬洋介に変えられ、
洋介の視点による謎解き要素が強くなっている。
よって映画版ほどにヒロインの悲劇的な顛末の共感が

感じにくい作りになっているのは大きなマイナス部分。シラー
また、タイトルに“探偵”を付けてることから
安っぽいサスペンスドラマになってしまった印象で、
人物設定の改変もあまりうまくいっていない。


東出昌大クンの滑舌は良くなった気がするが、にひひ
相変わらずポワワ~ンとした地に足のついてない
彼の独特な演技はやっぱり好きになれない・・・・。
黒島結菜ちゃんはピアノの伴奏、しっかり頑張ってましたヨ。


あと結菜ちゃんをイジめてた同級生役の女の子、
どっかで見たことあるなあと思ってたら
『ワイドナショー』で、緊張するとすぐに顔真っ赤になり
松ちゃんに泣かされたこともある青木珠菜ちゃんでした。にひひ




坊っちゃん  55点
(フジテレビ/1月3日/視聴率:10.4%)
Yahoo!テレビ評価/3.33点(89人)


なんで今になって『坊っちゃん』なんだろうと思ってたら

今年は夏目漱石没後100周年なんだそうな。
これまで何度も映像化されている本作、フジのHPによると

21世紀以降では初めてのドラマ化だそうで、wiki で調べたら
1996年の郷ひろみ主演版(TBS)以来とのこと。

日本国民なら誰もが知っている『坊っちゃん』を
二宮和也主演でどうリメイクしたのか。
フジのことだから現代的な話に改変してるんじゃないの?
と余計な心配をしたが、思ったより奇をてらっていない作り。
ま、原作が極めて普遍的な話でもあるので
ヘタにイジると「またフジがやっちゃったよ」と
ディスるアンチが続出していたかもしれませんな。


しかし“バカ”が付くほど無鉄砲で実直な江戸っ子の坊っちゃんを
ニノが演じるとどうもしっくりこない・・・・。なぜなんだろう。
そうか、童顔だから先生に見えないんだ。ひらめき電球
だから寄宿生を諭す場面でも、なんか仲間内での
ふざけ合いっこにしか見えないんですね。
う~ん、これはキャスティングミスかも・・・・・。シラー


今の若い人がこのドラマを観て
「現代にも通じるテーマがある」と共感するのか
「なんか、ありきたりな話じゃね?」と切り捨てるのか
どう感じたのか、そっちのほうが興味あります


でもね、夏目漱石役が又吉ってどーなのよ?
こういう人選にちょっとシラケてる自分がいたりする。




海底の君へ  50点
(NHK/2月20日/視聴率:4.6%)
Yahoo!テレビ評価/3.93点(29人)


藤原竜也が中学時代に受けた壮絶なイジメが原因で
後遺症に苦しみ、まともな社会生活を送れていない
孤独な男を演じたヒューマン・ドラマ。


主人公・茂雄が働く店先で出会った成海璃子の弟もイジメ被害者で
その子が自殺を図った事件がきっかけで、

茂雄は中学同窓会で爆弾を使った復讐計画を企てる。


イジメの加害者や傍観者はその時のことを忘れてしまうが
被害者は絶対に忘れることがない。平然と他人を傷つける人間は
人のことを気にかけたり、思いやることなんかしないので、
そういう連中にどういう鉄槌が下されるのか期待してたのだが
恐ろしいことにこのドラマはそれらが一切描かれない。


殺害計画を企んだ茂雄が逮捕されて
実刑を食らうという救いようのない展開で終わる。
出所して新たな人生をスタート、と希望の光を
少しだけ感じさせるようなシメ方にしているが
それにしても何とも後味の悪いドラマである。むっ


このテのイジメ復讐ドラマはこれまで何度も作られているが、
復讐、殺人では何の解決にもならないという分かりきった教訓を

今さら描かれても観ているこっちにはあまり響いてこない。
美談だけのドラマはただただ“空虚”にしか映らない。

少なくとも主人公がとった死を覚悟した行動が
加害者にどういう影響を与えたのかまでを
きちんと描かないと、こういうテーマを扱う意味がないのでは。
ま、イジメ加害者は基本的に他者の苦しみから何も学ぼうとしない
愚か者なので、あえて描かなかったのかもしれないが。
問題意識が掘り下げられていない感じがどうしてもしてしまう。


これならみんな爆死して凄惨なバラバラ死体と化すか
『キャリー』や『デビルスピーク』のDVDを観ているほうが
よっぽど精神衛生上イイ。
もし、夜神月だったらデス・ノートに
クラスメイト全員の名前を真っ先に書いてることだろう。にひひ
現実にはこうはいかないが、せめてドラマや映画の中では

被害者に希望を与え、加害者に罰を与えるべきではないか。


藤原竜也は力演好演していたけど
いじめられっ子を演じるには少々違和感があり、
ここはもっと説得力を持たせられる俳優を
キャスティングしたほうが良かったように思う。




天才バカボン~家族の絆  15点
(日本テレビ/3月11日/視聴率:12.2%)
Yahoo!テレビ評価/4.00点(18人)


誰がどう頑張ったって実写化なんて1億%向いてない
バカボンのドラマ化を誰も頼んでないのに日テレが挑んだ。


「思ったほど悪くなかった」「期待しないでみたら面白かった」と

意外と好評の声もチラホラあるようだけど・・・・・


マ、マジか・・・・。コレの ど・こ・が 面白いのか・・・・?レレレ


ドラマというよりもうバラエティのコント。
なのでドラマとして観ちゃダメなのだーっ!バカボンのパパ


「原作をあえて意識しないで似せるよりも
ドラマオリジナルの良さを出したかった」と
作り手は“言い訳”しているようだが、ハナっから
原作を放棄してるような内容では観ていてひたすら虚しくなる。

で、中途半端に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とか
『ルパン三世』のさむいパロディとかやられると余計腹が立つ
バカボン


俳優がちっとも原作キャラに似せようとひとかけらの

努力もしてないところは、もう腹立つ以前の問題。
いきなり松下奈緒がピアノを弾き始めた時、
彼女のPVなのかコレは?と引いてしまった。バカボンのパパ


こんなに文句ブーたれるなら観るのをやめればいいのに
ハジメちゃん役の早坂ひららちゃんがあまりに可愛いかったので
結局、最後までダラダラと観てしまった。
この4歳児、実は女の子で、
しかもあんな長ゼリフをちゃんと言えたのは立派。エライ。グッド!
このドラマで一番“演技”してたのは誰でもないひららちゃんだった。


日テレのマンガ実写化ドラマは点数も付けられないような
BOMB作品がたまにやって来るので要注意。

「ま、バカボンの実写だからこんなもんでしょ?」と大目に見るほど

ボクはそんな広い心を持ち合わせておりません。

それは作り手に対しても、『バカボン』ファンに対しても失礼だし。

(いや、このドラマの作り手を気遣う必要なんか全くないのだが)

これでいい・・・・・・・わけないのだっ!バカボンのパパ




●番外編(旧作ドラマ)



どんど晴れ  70点
(BSプレミアム/全156回/2007年放送時の平均視聴率:19.4%)
Yahoo!テレビ評価/3.14点(180人)


比嘉愛未主演ということで朝ドラ『どんど晴れ』を

BSプレミアムでの再放送を機に初視聴。
初放送時は2007年4月~9月で、朝ドラ第76作にあたる。


2156人の中からオーディションで選ばれた
比嘉愛未のドラマデビュー作にしていきなりの主演作。

そのプレッシャーをはねのけた堂々たる主演で魅せる。
やっぱり分かりやすい美人ですな、比嘉たんは。にひひ
色々と言いたいところもあるが良くも悪くも
一昔前の朝ドラらしいイイ空気感が漂った良作だったのでは。


パティシエを辞め、横浜から岩手県盛岡市の
老舗の旅館「加賀美屋」に仲居修行としてやって来た夏美。
子供のアレルギー事件から始まり、他の仲居たちや板長との確執、
白石美帆との若女将バトル、婚約者の旅館改革計画で大モメ、
大女将の死、父親の急病、加賀美屋買収問題などなど
今思えばえらく慌ただしかった2年間(物語の時間設定)が描かれる。


さまざまなトラブルや経験を通して、夏美がたった2年で若女将になる
スピード出世コースを歩んでいることに多少の違和感を感じつつも、
仲居から若女将の顔つきになっていく彼女の演技力はグッ!グッド!


いつもニコニコスマイル&ポジティブ、何かあればすぐ土下座と、
八方美人すぎる夏美はキャラクターとしての深みには欠けるが
この夏美というヒロイン、まさに比嘉愛未のために
用意された

ようなものと言っても過言ではないほどハマリ役だと思う。


とはいえ、山場である加賀美屋買収問題の解決は
少々強引で浅い収め方だったことは否めなかったし、

組合費を盗んで夏美を貶めようとした白石美帆
業者から裏金をもらっていた板長が最終回間近で
“イイ人”になって戻ってくるのは少々都合良すぎだし、
これまでの客が加賀美屋のピンチを助けるクライマックスは
朝ドラらしいとも言えるが、安易な展開に走りすぎな感も。むっ


東幹久ら夏美をイジメる妨害キャラが結構多くて、
なによりいつもつるんでる仲居4人組にイライラMAX!パンチ!
陰口ばかり叩いてるコイツらは仕事ができないバカOLにしか見えず
加賀美屋が大変な時に勝手にストライキして出て行きやがるし、
かと思いきやまたノコノコと戻ってくるとか、ホントありえん。

そういうたるみきった空気を引き締めてくれたのが草笛光子宮本信子
宮本信子は開始当初はヒロインの味方なのか敵なのか

分からない立ち位置だったが、夏美を若女将と認めてからは
“おもてなし”の心を伝授する手助けキャラへと変わっていく。
作品の格が落ちなかったのも、比嘉愛未を陰ながらにバックアップした

2人の存在感に尽きると言っても過言ではない。


それほどクセの強い作品ではなかった分、
受け入れやすくて見やすかった“優等生”な朝ドラだった。
『まれ』に比べたら傑作ですヨ。





ドクロつまんなくてリタイヤしたドラマたち
『ヒガンバナ』
『警視庁ゼロ係』
『愛おしくて』
『ダメな私に恋してください』
『火村英生の推理』
『悪党たちは千里を走る』




たいむぽっかん的
2016年冬ドラマ ランキング


1  あさが来た (NHK)
2  富士ファミリー (NHK)
3  東京センチメンタル (テレビ東京)
4  相棒 season14 (テレビ朝日)
5  ナオミとカナコ (フジテレビ)
6  フラジャイル (フジテレビ)
7  孤独のグルメお正月スペシャル 真冬の北海道・旭川出張編 (テレビ東京)
8  マネーの天使 ~あなたのお金、取り戻します!~ (読売テレビ)
9  ラーメン大好き小泉さん2016新春SP (フジテレビ)
10 家族ノカタチ (TBS)
11 逃げる女 (NHK)
12 ニーチェ先生 (読売テレビ)
13 最上の命医2016 (テレビ東京)
14 わたしを離さないで (TBS)
15 いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう (フジテレビ)
16 スペシャリスト (テレビ朝日)
17 お義父さんと呼ばせて (関西テレビ)
18 スミカスミレ 45歳若返った女 (テレビ朝日)
19 桜坂近辺物語 (フジテレビ)
20 刑事バレリーノ (日本テレビ)
21 南くんの恋人 my little lover (フジテレビ)
22 さよならドビュッシー ~ピアニスト探偵 岬洋介~ (日本テレビ)
23 坊っちゃん (フジテレビ)
24 海底の君へ (NHK)
25 怪盗 山猫 (日本テレビ)
26 傘をもたない蟻たちは (フジテレビ)
27 天才バカボン~家族の絆 (日本テレビ)



今クールはSPドラマが多かったせいかなんと27本も視聴。
無駄にドラマ観ているなあ。もっと篩にかけなきゃ。
(つまらんものはどんどん落としていってるんだけどね)


1位は『あさが来た』。前期朝ドラ『まれ』が最下位だっただけに
NHKが「これではいかん!」とフンドシを締め直した快作に
仕上げてくれたのは、素直に評価したいところ。


『富士ファミリー』『東京センチメンタル』『相棒14』『ナオミとカナコ』

など個人的にアタリなドラマも多かった冬クールでもありました。

『天才バカボン』は今のところ今年のワーストBOMB候補。







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