戦中派の多くの人たちは常々国やマスコミの言う事を鵜呑みにしないと言ってきた
その理由は、頭では分かっていた
第2次大戦中、さんざん日本は負けない、正しいと言ってきたのに
8月15日を境に180度言う事を変えた
その日から日本は間違っていて、天皇は神から人になった
10代の頃、周りの大人達や社会がコロッと態度を変えれば、疑うようになって当たり前なんだろう
同じように今回の震災(人災)で拓郎たちは知ったはずだ
『エコ』をするためには家庭からCO2を出さない『オール電化』がいい
そしてそれを賄う電力の1/3は原子力発電によって供給されています…
阪神・淡路大震災の時には、一般家庭の電力使用量は全体の十数%だった
確かに家電製品の省エネ化は進んだけど、その分エアコン・テレビなどの台数は増え
その結果、一般家庭の電力消費量は33%
その増えた消費をカバーしているのは『安全でクリーンなエネルギー』原子力発電
建設当初はその安全性などが盛んに議論されたのに、いつの間にか『ある事』が当たり前になってる
そして、福島は東北電力のエリアなのに東京電力の原発があるって事実…
だからと言って、原子力発電が全てダメだというつもりじゃない
今の日本で、真夏にエアコンを使わないなんて事はあり得ないし
何十年後かはともかく、今の日本は原発を止めたら生活も産業も成り立たなくなってしまう
だけど、必要性があるからと言って『未曾有』とか『想定外』なんて言葉で片付けちゃいけない
どんなものにも表と裏があるように、絶対に安全でクリーンなんて事はなく
どんなに夢のような事を言われても、全てのものにはその裏返しの危険がある
放射能を閉じ込める事はできても、一度外に出たものを消す事はできない
その危険と隣り合わせに今の便利な生活があるって事を忘れないようにしなければ…
地震による液状化現象の被害に会って思い知らされた
堅い地面の上にしっかり建っているように見えても、それは砂上の楼閣だったんだ
最初に国やマスコミを疑わなくちゃいけないと書いた
でも、そんな国やマスコミを熱狂で後押ししたのは、僕たち国民だったんだ
自戒を込めて。
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