部屋には副流煙が渦巻く。喫煙したいから仕方がない、という理屈。

話しかける時は赤ちゃん言葉。子供の目線に立ってます、という自己満足。


障害者用駐車場に颯爽と駐車し、子供の手を引いて出てくる。

店内で大騒ぎする子供は野放し、ようやく注意しても「お店の人に怒られるでしょ」


バカオヤが現れた。空気が黄ばむ。


電車の中では携帯電話に夢中。みんなもやっているから、という弁解。

病院の中でも携帯電話で通話。自分くらい大丈夫、という見解。


勉強はできなくてもいいから元気に育って欲しい、その願いが半分だけ聞き遂げられた現状。

少しくらい悪いくらいの方がたくましく生きられる。この願いは全て聞き遂げられた結果の罪状。


バカオヤが現れた。空気が澱む。


親には努力してなるものだという真理を、理解できないペット感覚育児症候群。


生後間もないみどり児をベビーカーに乗せ得意げに出動。

たとえば自動車行き交う道路を歩行。

みどり児の顔面めがけて排気ガス発射。

生後間もないみどり児を、ベビーカーに乗せ得意げに出動。

たとえば年末の卸市場に買出しへ。

大混雑の中、みどり児の額を幾度も掠める新巻鮭。


我慢のできないバカオヤ。

子供が生まれたということは、人並みの暮らしが制約されるということ。

我慢のできないバカオヤ。

それが飲み込めていないから、制約が続くとストレスが溜まって子供をバーン。


バカオヤ。

遺伝子の問題よりも。

バカオヤ。

教育が問題。

バカオヤ。

環境の問題よりも。

バカオヤ。

オヤの人格が問題。

バカオヤ。

そいつらが撒き散らすのは、

余りに危険なバカオヤの種。

バカオヤ。

そいつらが増殖させるのは、

余りにも危険なダメ人間の種。


バカオヤが増殖する。バカオヤが教育する。

ちょいワルがかっこいいと思っているバカオヤが。

バカオヤが許容する。バカオヤが放棄する。

自分の人生楽しまなきゃと思っているバカオヤが。

バカオヤに作り上げられたダメ人間が、

バカオヤになりダメ人間を増殖させる。

埋め尽くされる。

埋め尽くされる。

埋め尽くされる。