これほど多くの事件が巻き起こり

これほど多くの犯罪者がのさばり

これほど多くの報道が群がり

これほど多くの有識者が食いつく。


なのに、吊るされるのは生贄。

或いは、みせしめ。

それは、ただ悪であるというだけではなく、

むしろ、小悪党だったが故の。


他のできごとは後回し。

もしくは、自然消滅。

そのために都合よく吊るされた生贄。

そして、みせしめ。


乱立する外道の帝国の一つが凋落する。

外道め外道めと騒ぎ立てながら、

その排泄物を喰らって生きる類の人間は既に、

次に寄生する外道の帝国を物色している。


悪というならば。

倒すべき悪は。

どこにいるのか。

問うことはできない。

強大な力に潰される。

体制という力に潰される。


それならばせめて、

外道の帝国の排泄物を喰らって生きる、

そんな人間にはならないよう、

臨界点を見極めろ。