露語学習のお手伝い | 日本ロシア学生会議のブログ

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 お初にお目にかかります。日本ロシア学生会議所属、藤田です。


 まっつんこと松下君がロシアからせっせとブログを更新している傍らで国内勢の更新はしばしば滞り気味で申し訳ない限りです。


 前回の長浜君に倣ってみれば、僕がロシアに興味を持ったきっかけはロシア語でした。

 大学入学時、第二外国語を選ぶにあたって、独仏中西各語はメジャーすぎるし、ハングル、伊語は講義の度に他キャンパスに足を運ばないといけない。その点ロシア語ならちょうどよくマイナーで、また北国のごつごつしたイメージもそこに重なって、おお、これは良いじゃないか、と。


 そういうところから始まってロシア、ロシア語に関わり続けてきて、気づけばもうすぐ大学も卒業と言うところまでたどり着いてしまった身として(しかもこうしてここで何かを語らなければならなくなってしまった身として)最近とみに思うのは、自分のロシアについての専門領域ってどこなんだろうという話です。

 文学、バレエは絶対に違う。音楽も、ピアノは弾くけどクラシックとは疎遠なので厳しい。

 歴史ではどうかと言えば、ロシア関係でありがちなのは近現代の戦史、政治史でしょうが、片や私の主要な関心事項は古代ギリシア、ローマ近辺の文化史だったり。ええ、どうでもいいですね。

 一応大学の専門であるところの経済についても、とてもとても、ロシア経済・日ロ経済関係etcが専門です、なんて名乗れるような見識は持ち合わせていません。

 ここで私などが語るよりもそれぞれの分野についての書籍やCINIIで調べて出てくる論文、あるいは種々の講演会(その中に我々日ロ学生会議の主催する講演会も見込んでいただければ幸いなのですが……)に当たっていただいた方がはるかに有益であることでしょう。


 さて、そうするととうとうここに書く内容がなくなってしまいます。他に私がロシアがらみで言えるようなことなんて、「ロシア帝国国家"Боже, царя храни"の溢れんばかりの荘厳さって素晴らしいよね!(ニコライ2世一家のわかりやすい悲劇性と合わせると魅力が倍増すると思います)」ってことぐらいですが、それではこの3行の感想以上の発展がなにもなく……。

 ・youtube"Боже, царя храни"


 そこで小一時間ほど考えて、実質的にロシア語だけを接点にロシアと関わってきた身として、この5年間弱ロシア語学習に役立ったと自分なりに思うウェブ上のコンテンツを紹介していこうと思います。

 先ずは勿論、今現在ロシア語を学習している方に参考にしていただければ幸いです。

 また、折しもセンター試験が先週末で終わり、早い人では来春からの進学先が決まる方も出てくる頃でしょう。これを機に少し早めに第二外国語としてのロシア語にも目を向けて頂いて、ついでに日ロ学生会議にまで興味を持っていただけたら嬉しいな、と。

 そして、より世代が上の方々にも、昨今の語学学習風景の一端を垣間見て頂ければと思います。



1.基本から


東外大言語モジュール

 東京外国語大学によるオンライン学習コンテンツ。文字レベルの発音から会話、基礎的な文法にテーマごとの語彙強化までカバーされています。発音、会話、語彙分野にはビデオ、音声データ付き。


ロシア語独習コンテンツ

 大阪大学外国語学部によるオンライン学習コンテンツ。テーマごとに会話ビデオ、語句と発音の確認、文法事項の解説が掲載されています。


e-comロシア語ネット放送局

 オンラインでのロシア語教育を行っている学校、e-comロシア語ネットがyoutube上に無料公開しているビデオ教材。文字レベルの発音に始まり、よりナンバリングの大きいビデオではロシア語でのロシア文化紹介なども含まれています。



2.聴解力訓練


NHK WORLD Russian

 NHKが外国語でのニュース、コンテンツ配信を行っているサ―ビスのロシア語版。ポッドキャストでのニュース配信(内容は日本国内向け)が行われており、スマートフォンの場合はFLNewsなどのアプリを使用することで、実際にニュースとして読まれている文面を見ながら聴解の訓練ができます。
 日本語教育番組も配信されており、ロシア語で日本語の文法解説を聴くというある種倒錯した楽しみも味わえます。


MoskvaTV.com

 モスクワで放送されてるテレビ番組をそのままオンラインで視聴できます。ニュース、映画、ドラマ、スポーツなどなど、なんでもそろっているので、お好みのテーマで聴解訓練ができます。



3.対人交流実践へ


VKontakte

ロシア語圏のSNS。ユーザー同士で使われている言語はほぼロシア語ですが、サイト自体の使用言語は日本語にも対応しています。

 一番簡単な方法としては、ここで「日本」「日本語」「япония」「японский язык」などのキーワードに引っかかったグループページに行き、「日本人です。ロシア語を勉強しています。」といった内容を書いておくと、日本のことに興味のあるロシア語圏の人がコンタクトとってきてくれます。

 あとはチャットで定期的に交流するなり、スカイプ経由で繋がって音声通話に挑戦してみるなり。しばしばアニメ、漫画や、ヴィジュアル系バンドのファンから、こちらが全然知らない話題を当然知っているものとして話を進められ、閉口することがあるのも、それはそれで楽しいものです。

 読解力、聴解力、語彙力の強化といった、「いかにも」な学習ではない、実際に言語を対人交流に使用する機会というものは、学習継続のモチベーションとして中々に大きな働きをしてくれます。その点で、一番役に立ったサイトかも知れません。


wiktionary

そして上記で日常的にロシア語コミュニケーションをとるようになると案外役に立つのがこのサイト。出先からスマートフォンでチャットをしていて、知らない単語が出てきたとき。手元に辞書は無く、google翻訳にかけてみてもどうも怪しい、そんなとき。

 露和ではやや心もとないですが、露露、露英ではそこそこ使えます。例外的な活用をする単語の活用形を忘れたときなどにもお勧めです。




 ……いかがでしたでしょうか?

 序盤に「自分のロシアについての専門分野はどこか」という話題に触れましたが、実際のところ、そんなものなど無くとも、異なる国、文化圏に属する人と接するということはそれだけで(良きにつけ悪しきにつけ)刺激的なことだと思います。そして、相手の言語で相手の領域に踏み込んでいけるということは、その刺激を受ける間口を広げる上でこの上なく大きな一手であるでしょう。

 
 隣国ロシアに住まう人々との生の接触から受けるそうした刺激を面白がり、一層の興味を持つ人がせめてもう少し増えればよいのになぁ、と、漠然と思う次第です。


 以上、長々と失礼しました。恐らく年度内にもう一度くらいは執筆当番が回ってくるであろうと思いますので、その時までにはもう少しましな記事を用意しておきます。





p.s. オンラインコンテンツではありませんが、機会があれば日本のドラマ、アニメ、漫画などのロシア語版は、日常的な会話表現の知識を蓄える上でかなり役に立つと思います。例えばこちらのサイトではジブリ映画のDVDが約150ルーブル(1ルーブル=2.5~3円)……。俄かには信じがたい価格設定です。
OZON.ru