だから日本人は嫌韓になる! 二枚舌、嘘つき朝鮮人の事大主義外交

 強いものに弱く、弱いものに強い、都合が悪いと嘘とねつ造の歴史で日本貶めようとし、こちらの言い分を聞かなければもっとひどいことをするぞと脅す傍ら、酷いことをされた相手にも何もなかったかのように笑顔ですり寄る。

 

 だから日本人は、嫌韓になる!





 韓国で以前、知り合いが今は亡き母親から聞いた朝鮮戦争(1950~53年)の思い出話として紹介してくれた話がある。

 母は当時、10代でソウル南方の龍仁に住んでいた。ところが中国軍がそこまで侵攻してきて中国軍兵士に遭遇した。母はたまたま足にケガをしていたのだが中国軍兵士に手当てしてもらったと、懐かしそうによく話していたというのだ。

 戦争の際、軍事占領地ではままあるエピソードだが、朝鮮戦争時の韓国人の中国体験を聞くことはほとんどないので印象深く覚えている。この母親の体験は歴史的にはいわゆる「1・4後退」のころだろう。

 戦争は北朝鮮軍による突然の奇襲攻撃で始まり、首都ソウルはたちまち陥落し北朝鮮軍に占領された。その後、米軍(国連軍)の支援でソウルを奪還し、その勢いで韓国・国連軍は北朝鮮軍を中朝国境まで追い詰めた。

 しかしそこで中国軍が30万の大兵力で軍事介入し、北朝鮮軍とともに再び南下してきてまたソウルは占領されてしまった。51年1月4日。「1・4後退」といわれ多くの避難民がソウルの南に逃れた。

 この話を思い出したのは、先ごろ韓国政府が対中国友好策として、韓国に埋葬されていた戦争当時の中国兵の遺骨(437体)を中国に送還し、それが友好美談として大々的に報道されたからだ。遺骨は中国でも大々的に迎えられ瀋陽の「抗美援朝烈士陵園」に安置された。

 中国は朝鮮戦争への介入を「米国に抗し北朝鮮を支援した正義の戦争」といい、戦死者は「烈士」として英雄になっている。

 しかし首都まで占領された韓国にとって中国の軍事介入は侵略である。被害は人的、物的なもののみならず、侵略者・金日成政権を中朝国境まで追い上げ、韓国主導の南北統一までいま一歩のところを中国に妨害されたのだ。

 ところが韓国は政府もマスコミもこの過去について、92年の国交正常化時を含め中国に「謝罪と反省」を求めようとしない。「侵略」か「正義」かで歴史認識は完全に対立しているが中国には「正しい歴史認識」や「歴史認識の一致」を要求しないのだ。

 いや、本当は要求したいだろう。過去を「反省」させ「今後は韓国(朝鮮半島)への軍事介入(侵略)は繰り返しません」と約束させたい。しかしそれにこだわると国交正常化もその後の友好・協力・親善もうまくいかないので、棚上げにして黙っているのだ。

 韓国は「中国とは歴史認識が一致しなくてもいい」というわけだ。日本向けとは異なるこの矛盾した韓国の“二つの顔”に日本の世論はうんざりしている。

 中国の習近平国家主席は先にドイツ訪問の際、大学での講演で日本軍国主義を非難する一方、「中国は長い間、強大国の地位にあったが他国を侵略した記録はない」と語ったと韓国マスコミが北京発で伝えていた。しかし韓国政府もマスコミもこれに対し「妄言」と批判、非難し、中国政府に抗議したという話は一向に聞かない。(ソウル駐在客員論説委員・黒田勝弘)