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なり、初恋を認めた。だが、すでに時遅く、少女はこの決戦で命を落とした。本当はまだ生きたい。もっと彼と一緒にいたい。そんな想いも空しく、少女はその激動の艦生に終止符を打って永遠の眠りについた。その少女の壮絶な最期を、機動部隊の艦魂達は敬礼しながら、看取った――

 空母『翔鶴』沈没の訃報は、すぐに大和達の前衛部隊にも伝わった。もちろん、大和や翔輝の耳にも入った。
「翔鶴が???死んだ???ッ!」
 翔輝はその報告に愕然とし、悔しそうに拳が真っ白になるくらい強く握った。その拳は翔鶴を殺した敵に対しての怒りでもあり、何もできなかった自分への憤りも合わさっていた。
「翔鶴さんが???そんな???ッ!」
 大和は翔輝に抱き付いて泣いている。そんな大和の頭を翔輝は苦しげな顔を必死に隠しながらそっと撫でてやる。
 翔鶴は大和や翔輝にとっても長い付き合いを持つ友人だ。幾多の戦いを駆け抜けた真の武人である彼女を、二人は少なからず尊敬していた。
 そして何より、彼女は翔輝に恋をしていて、つい先日告白されたばかりだった。この戦いが終われば、もう一度告白すると言っていた。
 彼女の勇ましい常の顔と、月明かりの下の乙女らしい顔が重なり、翔輝の胸は引き裂かれるような痛みを受けた。
 本当の彼女の一面を知ったばかりだというのに、そんな彼女はもういない。
 涙を流さないようにするのが必死だった。
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「さっきは『大鳳』が被雷して、今度は『翔鶴』が被雷して沈没。それに対し戦果はほとんどない。このままじゃ惨敗だよ」
 翔輝の言葉に大和は瞳を見開くと、怒りに染まった瞳で睨みつける。
「そんな事今はどうでもいいじゃないですか! 翔鶴さんが死んだんですよ!? 今はそっちの事の方が重要じゃないですか!」
「???別の事を考えてないと、やってられないんだよ???ッ!」
 悔しそうに唇を噛む翔輝を見て、大和はそれ以上何も言えなかった。
 落ち込んでいる二人を見詰め、森下もうつむく。
「艦長? どうしたのだ」
 森下の様子にいち早く気が付いた宇垣が声を掛ける。
「いえ、長谷川と大和が『翔鶴』沈没を知って落ち込んでいたので」
 宇垣は艦橋の隅で海図を見詰めている翔輝を見詰める。翔輝は唇を噛んで海図を見詰めている。そんな翔輝に宇垣は立ち上がると近寄る。
「長谷川君」
「な、何ですか?」
 宇垣に突如呼ばれて驚いたように翔輝が顔を上げると、宇垣は優しげな眼差しで翔輝を見詰めていた。
「少し落ち着け。友人が死んだのに落ち着くなと言う方が無理かもしれんが、今は冷静になるべきだ。わかったか?」
 宇垣の言葉に、翔輝は素直にうなずいた。それを見て宇垣は満足したのか司令官席に戻る。そんな宇垣を見て翔輝は大和を見詰める。
「大和。宇垣司令の言うとおりだ。今は落ち着いて作戦に集中しよう」
 大和は小さくうなずくと、涙を拭き取る。
「そう???ですね???翔鶴さんの死を無駄にしない為にも。私達の活躍によっては、瑞鶴や大鳳達を危険にさらす事になりますから」
 大和も真剣な眼差しで窓の外の空を見詰める。
 多くの死を体験したのか、大和は友人の死にもある程度の対応ができるようになっていた。それは決していいとは限らないが、軍人としてはそれは大事な事だ。だが、翔輝から見れば大和はまだ子供。そんな子供にそんな辛い免疫ができてしまうのは、正直辛い。
 翔輝と大和は瑞鶴達のいる空を見詰め、無事を祈った。
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ついに翔鶴が戦死しました。
今作では機動部隊の主人公である瑞鶴の姉として、そして翔鶴を想う一人として活躍してきました。
そんな翔鶴も、ついに海底深くに没しました。
歴戦の空母『翔鶴