プロフェッショナルの条件 ~◆はじめに~編 | 情熱大陸日記 ~(株)情熱 代表取締役 水野元気の日本を情熱的にする日記~

プロフェッショナルの条件 ~◆はじめに~編

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))/P・F. ドラッカー
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さて、前回からまとめはじめた、このコーナーをどんどん進めていく。




今回は、



◆はじめに



という章をまとめる。




ここで、重要になってくるのは、



20世紀の大きな変化として、



先進社会における労働力人口の中身の変化、


肉体労働者から知識労働者への重心の移動



というのをドラッカーはあげている。



そして、その結果、


知識労働者の


平均寿命が伸びたこと、そして労働寿命が延びたとしている。


しかし、一方


雇用主たる組織の平均寿命は着実に短くなっている。


と述べているのだ。



つまり、今の世の中は、


1人1人の働く期間が確実に伸びている



しかし、企業や組織はグローバル化と競争激化や


技術変化などによって


企業が繁栄できる期間が確実に短くなっている


のだ。



これは、まさに今の日本にもかなり当てはまることである。


新しく作られた会社が10年後まで残っている確立は、


10%とと言われ、どんなに大きな組織でも”安全”という


保障はどこにもない。




そして、ドラッカーは


今までは、肉体労働者がほとんどであり、


20世紀初頭には、95%が肉体労働者だったと述べた。


肉体労働者は、資本は肉体であり、工場などが主役であった。


だから、”作業してくれる人”であれば誰でも良かったのだ。



しかし、知識労働者は生産手段を所有するとしている。


つまり、知識労働者とは、知識が主役であり、


知識により生産している労働者のことなのである。


だから、知識を所有している知識労働者は生産手段を


所有していると言えるのだ。


しかも、その知識は携行品であるとしている。






そして、さらにこの知識労働者の増加が大きな転換を及ぼしている。


それは、


自らの進路を決める選択の余地が出来た


ということである。


逆にいうと、歴史的に見て、世界的に見ても、


人間はずっと自分の人生を選択できる余地がなかったのである



日本では江戸時代が良い例だが、


士農工商制度があり、農民の子は農民、武士の子は武士だったのだ。


そして、同じことはどこの国でもあったと記している。



この長い年月をかけて作られた、


同じコミュニティーへの潜在的な帰属意識が今日でも残っている。



そして、それを壊さないために、近代企業に活かしたのが、


終身雇用制度


というものだとしている。



ドラッカーは、終身雇用は、欧米にもあったとしている。


『彼らは入社するや、自らを社員と位置づけ、


会社に完全に帰属した。アメリカではGEマンであり、


ドイツでは、ジーメンス・マンだった。』


と述べた。



この記述は衝撃である。


今の日本は、まだこの状態となんら変わらない。



続けてドラッカーは、


『1950年代、60年代のアメリカでは、パーティーで会った人に、


何をしているかを聞けば、「GEで働いている」「シティバンクにいる」


など、雇用主たる組織の名前で返ってきた。


当時のアメリカは、今日の日本と同じだった。


ところが今日、アメリカでは、「治金学者です」「税務をやっている」


「ソフトウェアの設計です」と答えが返ってくる。


少なくともアメリカでは、知識労働者は、もはや自らの


アイデンティティを雇用主たる組織に求めなくなっている。』



と記述している。



つまり、知識労働者の知識が、より専門化・高度化する中で、


大きな転換期を迎えているのである。



今までは、企業というコミュニティーへの帰属意識が世界的にも


高かったのである。


しかし、今は自らの専門領域がコミュニティーになり、


そこへの帰属意識が高まっていると述べているのだ。




これは確実に日本でも少しずつではあるが、


変化している価値観であると思う。


これからは、”知識”もより高度に専門化する必要性がある。



これは医者に例えると、


心臓外科医が進化を発揮するのは、心臓手術である。


決して、脳の手術でもなければ、ウイルスの問題ではない


ということなのだ。



そして、ドラッカーは


『日本企業をはじめ、これまで近代企業が育てようと


 してきたゼネラリストは、これからの知識経済では


 あまり活躍の場はない。ゼネラリストといえども、


 知識労働と知識労働者をマネジメントする専門化

 

 にならない限り役に立たない』


と述べているのだ。



さらに、ドラッカーは


『今や唯一の意味ある競争力要因は、知識労働の生産性


である。その知識労働の生産性を左右するものが


知識労働者である。組織の繁栄を決めるのも知識労働者である。』


と記している。



そして、ドラッカーは、


この本で、人間と組織において何が起こっているのか、


そして何を求められているのかを理解を新たにし、


これからの時代に活かしてもらうために書いた本である


としている。




これで、◆はじめ編修了。


次回はいよいよ本題へ。


Part1 いま世界に何が起こっているか

1章 ポスト資本主義社会への転換


をまとめます。




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