今更
『化粧水は肌に浸透しないよ!』は
笑えますね~
最近
お客様が電話で
化粧水って肌のバリアー機能があるので
肌に浸透しないんじゃないんですか?
というふうに言われます。
確かにインターネット上の記事サイトを見ると
昔に比べてそのような内容の記事が増えていて
正直、お客様にとっては困惑しますね。
うちのシルク化粧品も肌に浸透可能なレベルの
シルク原料100%を売りにしているので
この辺で少し解説記事を入れたいと思います。
化粧水という物質は存在しません
あなたも含めて多くのお客様が言葉に出して
「化粧水」という単語を発していますが、化粧水
という名前の化粧品成分など存在しません。
「化粧水」は化粧品を販売する上での表示上の「種別名」なのです。
整髪料、クリーム、シャンプーなども同じで種別名になります。
化粧水の用途は肌表面に潤いを与え、美容クリームや美容液
を使ったときに、より肌に馴染みやすくするという一種の潤滑剤
的なものです。
とはいうものの
弊社の様に化粧水に高価な美容成分を高配合してはいけない
というルールがある訳でもありません。
また
肌に浸透可能なレベルの化粧品原料を高配合してはいけない
というルールもありません。
市販の化粧水の殆どに「水」が使われていますが、その他の成分
としてグリセリン、アルコール、保湿剤、防腐剤、〇〇美容液エキス
などを添加していたりもします。
ここで気が付くことが一つ
『化粧水=水100%』 ではないということです・・・
・化粧水は水だから肌から入っていく訳がない!
・それなら海で泳いでいても海水は肌に入るでしょ! っと
これネット上でよく論点になってますね。
確かに
「水」は無機物なので肌のバリアー機能で肌への侵入が遮断され
角層部分に馴染んでそれ以上浸透はしません。
でも他の有機物成分はそうとは言い切れません
全ての有機物が表皮を抜けて浸透するとは言いませんが
私が以前から言っている「物質特有の分子量」がある程度小さいと
真皮層、皮下組織、血中へと運ばれる物質もあります。
例えば
ビタミンCやその誘導体、アスタキサンチンなどは
化粧水や美容液に美容成分として配合される代表的な化粧品原料
ですが、その分子量は約600前後の有機物ですから十分皮膚吸収
が可能なのです。もちろん私の会社が推奨する機能性シルク原料
(シルクオリゴマー)もです。
無色透明だからと言って勘違いしてはいけない!
よく勘違いされるのです。何が?
あなたも思っていませんか?
『水に溶ける=反応』 と思っていませんか?
市販の化粧水は「水」以外に〇〇エキスやアルコール類などの他成分が
20~50種類以上配合されていることはめずらしくありません。
それはあなたもよく知っているはずで、商品に表記されている全成分表示
をみれば明確です。
つまり
見た目が透き通った無色透明の化粧水だからといって
水以外に配合されている個々の成分と成分が化学反応を起こして
全く違った別の一つの成分に変化している訳ではありません。
見た目が透き通った無色透明の化粧水なんだけれど
目に見えないところで個々の配合成分が変化せずに別々に存在
しているのです。
これを身近な例えでいうと・・・
日本酒や焼酎をキッチンのステンレス流し台の上に垂らし、翌朝まで
放っておくと、アルコール分は空気中に揮発し、水分だけが乾かずに
流し台上に残ってしまいます。
また、スーパーで販売されている炭酸水などはキャップを開けた途端
に溶け込んでいた炭酸が気泡になって空気中に気化してしまい、半日
も放っておくとただの水に代わってしまいます。
そう!・・
化粧水は反応物ではなく単なる混合物です。
だから水という成分は肌に浸透しなくても
その他の配合されている成分の中には肌に浸透するものがあっても
何ら不思議ではありません。
要するに
化粧水や美容液などの混合物というのは・・・・
肌に付けた後
①肌から蒸発していく成分(主に水分や気化しやすいアルコール)
②肌から蒸発もせず肌の奥へ浸透もしない成分(肌上に残る脂分や水分)
③肌の奥へ少しづつ浸透していく成分(分子量の小さい有機物成分)
この3種類に分かれる。
この様に考えておくと理解しやすいのかもしれませんね。
ただし
世の中の市販の化粧品には、前から私が言っている便乗犯が次々と
市場に出してくる「売り逃げ商品」が店頭の棚やインターネットのショッピ
ングモールをいっぱい埋め尽くしています。
そのため
必ずしも、肌に有効な「③肌の奥へ少しづつ浸透していく成分」が入っている
とは限りません。本当に肌に良い化粧品を選ぶには、いかに②の肌から蒸発
もせず浸透もしない成分に騙されず惑わされずに選ぶかです。
肌に付けた瞬間にスベスベしっとり感があり、ほど良い肌の柔軟性を与える
植物油やシリコン成分などがそれにあたります。
何もその成分が悪いと言うのではなく、それらを化粧品を選ぶ際の主要因に
しないということが大切であって、くれぐれも機能性をもたない高価な化粧品
を間違って買わないように心掛けてください。