さて、このたびの北ドイツ行きで初めて街に繰り出すのはシュヴェリンからとなりました。
シュヴェリン中央駅 を背にしてトラムの走る通りを横切り、
そのまま緩い坂道を下っていきますとやおら水辺にたどり着くのですね。

Pfaffenteich@Schwerin


フィンランドほどではありませんでしょうけれど、
このメクレンブルク・フォアポンメルン州もかなり森と湖が点在しているようす。
そうした森と湖とコントラストをなすように草原が広がっているわけですが、
あまり土壌としてはかんばしくないようで、人口が少ないのもそうした関係なんですかね。


多分に大き目の町は海に面していて、

ヴィスマールやロストック、シュトラールズンドといったところが
ハンザ都市に名を連ねていますけれど、内陸のシュヴェリンは独特の存在なのかもしれません。
何でもこの辺りでできた最初の町だったようです。


ところで森と湖と言っておきながら何ですが、最初に出くわしたこの水辺、
「プファッフェンタイヒ(Pfaffenteich)」という人口の池なのだそうで。
(この「プファ」ってのが実はドイツ語っぽいですな)


パリほど大掛かりではないにせよ、シュヴェリンでも19世紀半ばに都市計画が進められ、
その時に作られたものだということです。


計画的な都市づくりがあったというわりには古いものが残ってるなあというのが

廻ってみての印象なんですが、そこら辺は続きをご覧いただくとして。
ですので、取り敢えずは池の畔を右手に、大聖堂の見える方に歩いていくことに。

シュヴェリン大聖堂を望む


旧市街と思しきあたりに入り込みますと、
ざっくりと言って「古い」建物があちこちで目にとまることになります。
ざっくりといいましたのは、年代的にどうも一様ではなく、
ずいぶんと時代の隔たったものがに混在している印象と言いましょうか。


シュヴェリン旧市街その1


例えば、上の写真の建物と下の写真のお店は、
今から考えるといずれも「古い」ものながら、古さに違いがありましょう。
お店の方、屋根裏部屋の窓枠の近くには「1598」と記されています。


シュヴェリン旧市街その2


こうした木組みに煉瓦造りの建物は他にもまま見られるところですけれど、
新築の場合にも昔のものと合わせるような配慮があるようですね。


シュヴェリン旧市街その3


中央のは明らかに古くて煉瓦のラインもゆがんでますが、
左側の方は新築とは言わないまでもまだまだ新しい建物のはず。
それでも見た目を合わせる「旧築そっくりさん」なのではないかと。

ただ、敷地の有効利用なのか、全面がちいとばかり出張っているのが
気になるっちゃあ気になりますが…。


一方で、どっしりと大きい煉瓦造りの建物もそこここに見られるわけで、
こうしたばらばら感がむしろ東ドイツであったことの名残なのかなと思ったり。
第二次大戦後に日本が辿った高度経済成長みたいなところとは別の歩みを
していたのでしょうし。


シュヴェリン駅から見える建物


シュヴェリンのちとおしゃれした建物


とまれ、歩き出し最初の街としてはほどほどのサイズで
丁度良かったのかなとは思いますですね。
旧市街のあたりをふらふらしながら、市庁舎のあるマルクト広場へ。


シュヴェリン市庁舎


市庁舎自体はあんまりパッとしてませんけれど、この1階にあるツーリスト・インフォメーションで
「シュヴェリン・チケット」なる観光用パスを買うものですから。
入場料の掛かるところには、その後に向かうというわけでありますよ。