大晦日でありますね。
思い返すと、なんだか今年はずいぶんとあちこちに行ったなぁという気がします。
夏の一点豪華主義的な北欧の旅
はもとより、とてもこまい旅をいくつもしたなぁと。
その掉尾を飾ったのがつい先日、母親の誕生祝いに絡む大宴会温泉旅行
だったわけですが、
先に「メイン・ゲストの要望に適うであろう立ち寄り先へは足を延ばした」と書きましたように
メイン・ゲスト(母親です)の要望に適うようにアレンジした結果は、何と試飲三昧の旅という(笑)。
それも、ウィスキー、日本酒、ワインという三種を廻る一日コース。
ところはサントリー白州ディスティラリー、台ヶ原宿・山梨銘醸、
そしてサントリー登美の丘ワイナリーの三か所。
文字通りの「三昧」でありましたよ。
サントリー白州ディスティラリーは山梨県北杜市白州の、
南アルプスは甲斐駒ケ岳を背にした高台にあって、
正面に八ヶ岳を望む自然林に囲まれた環境。
隣接工場では「南アルプスの天然水」が作られているという水に恵まれた場所ですから、
うまいウィスキー作りもやはり「水から」でありましょうね。
この水を使って麦芽を発酵させるんですが、
この発酵工程の臭いはかなりなもので未だ「匂い」とは言えない状態。
これは発酵二日目と言ってましたけれど、ぶっくぶくですね。
それがポットスティルでの蒸留を経て樽詰されて寝かされる。
この貯蔵庫がまたウィスキーの匂いぷんぷんでありまして、
車で来た場合のドライバーは試飲できないとはいえ、
ここにいただけで息からアルコール分が検出されるのではと思われましたですよ。
ま、個人的に運転とは関わりがないので、
その名も「白州」というウィスキーをハイボールと水割りでいただきました。
たぶん水はもちろん、氷も水道水ではないでしょうから、
おいしく飲めるものだなぁと思いましたですね。
お次は同じ北杜市白州でも台ヶ原という地区にある山梨銘醸という造り酒屋へ。
甲州街道の宿駅である台ヶ原宿で旧道に面した店構えがいいですなぁ。
寛延三年(1750年)創業の老舗で、銘柄は「七賢」。
山梨県内の旅館に行くとかなり見かける名前ではないかと。
ここでは工場見学の時間にうまく合わなかったものですから、
まずは酒蔵直営のレストラン「䑓眠」でそれらしく麹を使った料理を食し、
同じ宿場でこちらも有名な和菓子処の金精軒で「元祖信玄餅」の味見を。
よくある桔梗屋の桔梗信玄餅よりも素朴な感じは、「元祖」らしいところでしょうか。
くるみを加えてあるのが美味しかったですね。
というところで酒蔵に戻って「七賢」をいただきます。
「うまいなぁ」と思うと当然のように「う~ん(高い…)」であって、身悶えせんばかりです。
続いてはサントリー登美の丘ワイナリーへと向かいましたですが、
実は当初は別のところを想定していたところ、ディスティラリーでスタンプラリーの用紙が配られ、
かのワイナリーも廻ると記念品贈呈!と聴き及び(しかも翌日が最終日とあって)、
こうなっては行くしかないと山梨県甲斐市へと進んでいったわけです。
(ですので、決してサントリーのまわし者ではありません)
ひと山一帯を登美の丘と称して、一面のブドウ畑になっている。
いろんな種類が栽培されているということで畑の見学ツアーもありましたけれど、
時期が時期であたかも枯れ木の様相ですので、セラー見学だけしてきました。
山をくり抜いて造られた貯蔵庫に入り込むと、仄かな香りが。
ウィスキーのがつん!と来るのに対して(セクハラとの誹りがあるかもですが)
ワインは女性的な印象でしょうか。
セラー内をひと回りした後は丘の上にあるワインショップに登っていって、またまた試飲。
まずは無料のコーナーで3種類。続いて有料試飲の方でもまた3種類。
こうすると結局は「七賢」同様の悩ましさが生じるわけで、困ったことでありますよ。
で、最後に特筆すべきはワインショップ前のテラスからの眺望であります。
快晴の青空の下、甲府盆地越しに臨む不二のお山。
実のところ、皆さまにもこのお裾わけをいたしたいばかりに
この探訪記を大晦日に持ってきたですよ(大げさですが)。
何となく、来年が晴れ晴れと良い年になりそうな気がしませんでしょうか。
ご想像のとおり?この年末年始にはウィスキーも日本酒もワインも取り揃えたからには
自宅でまったりしようと思っとりますので、取り敢えず明日はお休みということに。
2013年は皆さまからたくさんの「いいね!」を頂戴いたしました。
言葉に尽くせぬ感謝の言葉でいっぱいであります。
皆さまにとって2014年が素敵な一年となりますよう祈念しつつ、
ではではまた来年、お目にかかりまする!