たからかぽん。 -2ページ目

たからかぽん。

大切な『たからかぽん(宝物)』との生活や思い出などなど

旺次朗とのとても大切な

出来事がありました。

 

何年経っても

おばあちゃんになっても

ずっといつまでも

ほんのちょっとでも

忘れたくないから

ここに書いておきます。

 

-------------------

 

9月4日月曜日

まぶしいくらいの晴れの日。

朝から旺次朗の息がかなり荒く
とても辛そうでした。

 

朝一で診察してもらおうと

夫の運転で病院に向かう途中
私は後部座席で
旺次朗を抱っこして
旺ちゃん大丈夫だよ~と

声をかけながら
ずっと背中を撫でていました。

 

すると突然旺次朗が

私の顔を見上げました。

その直後に

「お母さん、僕の手を握って」って声が

私の胸の辺りに聞こえました。

え?っとビックリしながらも
旺次朗の手を握ったら
荒い息が少し落ち着きました。

 

そのことにまた驚きながら

病院に着くまで

そのまま旺次朗の手を

そっとずっと握っていました。

 

そして病院に到着し

先生に旺次朗をお願いして

旺ちゃん、後で迎えにくるからね。と

何回も旺次朗に言って

病院を後にしました。

 

その帰り道に

さっきの出来事が不思議で不思議で

夫にも話しながら

寝不足で幻聴が

聞こえたのかもしれない。とか

勘違いだろなぁとか

思い込みで聞こえた気がするのかなとか

いろいろ思ったり考えたりしたんだけど。

 

結論は

旺次朗の気持ちが

私に届いたんだ。と。

 

それなら勘違いだなって

流しちゃいけない。

旺次朗がしんどい体で

頑張って私に送ってくれた

大切な気持ちだから。

 

旺次朗が最後に私に甘えてくれて

気持ちを届けてくれたんだと

信じてます。

 

そしてその日の夜から

旺次朗の意識は殆ど無くなってしまいました。

 

-------------------

 

 

旺次朗の大好きな

ぬいぐるみのウサちゃん

洗濯するから貸してーっと

お願いしても

キっとした表情で

「イヤだね!」って断固拒否する

旺次朗がとっても可愛かった。

 

ウサちゃん今も

旺次朗のベッドに

ちゃんと置いてあります。

旺次朗が旅立って

半月経ちました。

 

まだそこにいるようで

でも居なくて。

 

紗彩も旺次朗がいなくて

かなり戸惑っているようです。

 

 

紗彩は今まではどんなことでも

旺次朗の真似をして

新しいベッドも旺次朗が使ってから

紗彩も使ったり

新しいオヤツも

旺次朗が食べれば

紗彩も食べたり

お客さんが来たり

何かいつもと違う事があれば

まず旺次朗に言いに行ってました。

 

 

だけど今は

自分で考えて

自分だけで

何かをしなくちゃいけない。

 

どうしたらいいんだろうって

表情でいることが

よくあります。

 

七年の間に

旺次朗と紗彩に

ちゃんと信頼関係も

絆も出来たんだね。

 

旺次朗と紗彩の絆は

お父さんとお母さんでは

どうしてあげることも出来なくて

見守るしか出来ないから

どうか頑張って乗り越えてほしいな…。

 

旺ちゃんはきっと

紗彩の側で

紗彩のことを守ってくれてるはず。

 

 

お母さんも

旺次朗に会いたい。

すごく会いたい。

 

昨日 旺次朗の火葬が
終わりました。

 

お骨を骨壺に入れる時

綺麗に残っている骨が少なくて。

 

たくさん薬を体に入れたから。

でも旺次朗が頑張った証だから。

 

旺次朗は右の副腎に腫瘍ができた

クッシング症候群という病気でした。

 

クッシング症候群は早期発見であれば

投薬でコントロールしていける病気ですが

旺次朗の場合は

短期間に合併症が次々と現れ

頻繁に病院へ行って治療をしても

通院のストレスを少しでも減らせるように

自宅で投薬・皮下点滴や

注射をしても追い付かなくて。

 

8月下旬には突然の高血糖にもなり

血栓が出来て

最後の数日は後ろ足の神経も麻痺して

まともに歩けなくなっていました。

 

そして息を引き取った日の

夜中から朝には

痙攣や発作を何度も起こしていて

とにかくもう旺次朗を楽にしてとしか

願えませんでした。

 

だから、旺次朗が旅立った時には

やっと楽になれたねって

ほっとして涙が出ました。

旺次朗が死んでしまったことより

苦しい思いをもうしなくていいという

気持ちの方が大きかったです。

 

今は旺次朗と一緒に4か月ちょっと

病気と闘ってきた時間が

ぽーんと空いてしまい

どう過ごしていいのか

分からずにいたり

眠って起きた時に

まず旺次朗を探していました。

 

たった4か月だけど

とても苦しい辛い時間でした。

だけど旺次朗の思い出は

病気だけじゃない。

 

可愛いものが大好きな

やんちゃな俺様で

ものすごい甘えん坊で

すごく賢くて

女の子にも子供にも

お年寄りにも優しくて。

 

ものすごく漢な王様でした。

 

たくさん良い思い出をくれた旺次朗に

心配させないように

紗彩とモモコが不安にならないように

していかなくちゃ。