大日本住友製薬は4月22日、ビグアナイド系経口2型糖尿病治療薬メトグルコ(一般名=メトホルミン塩酸塩)を5月10日に発売すると発表した。メトグルコは1日維持用量として750-1500mg、1日最大量として2250mg投与できる。また、既存薬と異なり、食後投与に加えて食直前投与も可能。同社によると、1961年から販売している同一成分のメルビンは、今後メトグルコに切り替えていく方針。

 メトホルミン製剤の1日最大量は、海外では2550-3000mgなのに対し、日本ではこれまでメルビンなどの既存薬で750mg。海外で他のビグアナイド系薬剤による重篤な副作用として乳酸アシドーシスが発現したことを受けて、77-78年に用法用量などに制限が加えられていた。

 用量の見直しについて医療現場からの要望があり、同社は2003年、仏メルク・サンテ社より高用量のメトホルミン製剤グルコファージを導入し、国内でメトグルコとして開発を進めていた。メルビンで開発しなかったのは、既存データでは現在の承認審査の基準を満たさず、医療現場への早期提供が見込めなかったためだという。

 メトグルコは、▽肝臓の糖新生を抑制▽骨格筋・脂肪組織での糖取り込みを促進▽小腸からの糖吸収を抑制―することなどにより、インスリン分泌を促進することなく血糖を低下させる。

 大日本住友製薬によると、売上高は10年度7.8億円、19年度(ピーク時)61億円を見込む。メルビンの09年度売上高(予想)は39億円。


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