ナルシズム

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なあに キミ 詩人と言ふのは本當にナルシストでキャラ作りの天才にしかなれぬものなのだと思ふのだ

 

あの凾館を唄つた詩人は甘へたで
放浪を賣り物にした彼は毎日新聞が屆くことを心待ちにし
鮪を喰ひたいと云つた女房を描いた彼は美食家だつたり
然しそれは筆風のなかでは嘘ではない
作品とともに苦勞して練り上げられたものなのだ
だからその者の本質が解りし時も責められはしないのだね

 

いつそ怖いのは 無粹で野暮なのは
その作風が作者自身の投影だと思ひ込む狂信者なのだね

そして作品すら殘せないのに己の虚像を作ることに腐心する輩

キミ

その者の有り樣こそ
コメディであつて

決してブルースではないのだね。

甘木先生はパイプをくゆらせながらさう言つたのだつた

 

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異次元の住民

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ある荷物を置くためにこの一文を記す
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スーパースターであり
超エリートであり
雅な存在だと云ふその呪文使ひは次元の壁を通るために呪文を必要とする。

 

その呪文は一つではなく事象により多岐にわたる呪文である。
在る者は呪文に導かれ
在る者はそれを呪文とすら思はない不思議な言葉であつた。

 

呪文使ひは次元を旅し
旅の途中で樣々な者と出會つてゆく。
その中に記録者がゐた。
小さな庵で商ひを行ひつつ紙に記してゆく。
もうひとり道化者がゐた
近くで舞ひながらすべてを觀察する者であつた。

第三の者は檢證者であつた。
その呪文の效果を檢證する者であつた。
決してそれを審判せず唯々呪文を檢證する者であつた。

第四の者は觀客である。その呪文の行くへを見て樂しむ者
 

 

呪文の效果が薄れしかはたまた初めからその呪文は有效期間があるものか
古來物語のやうに「夢を見てゐたのだ」と叫びし者が現れた。

第四の觀客を除いた

三人の者たちは導かれ出逢ひそして共通の書物を持つにゐたつた。
そしてそれは誰の目にもとまらぬやう地中深く埋めることにしたのであつた。

 

たつた一つの疑問だけを胸にさうすることがそれぞれに一番の結論であつたから

呪文使ひはこれからもこの次元と異次元を往復する旅を續けるのであらう。

たつた一つの疑問
呪文使ひの作りし王國の民は呪文を知つてゐるのか
そして民はどちらの次元で生きてゐるのか

しかしそれも全て多樣な生きざま
誰にも審判することは出來ぬ

 

さうしてその呪文すべてに左様ならを言ったのであった

昔々の遠ひ遠ひ異國の物語であつた
どつとはらい
 

 

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表現評論といふ逃げ場

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いつぞやも書いたかも知れぬが必ず出てくるのである。
藝歴に物を言はせ若い表現者の表現を評論する無粹な方。

小さな世界で集まつてさうさな
まるで昭和初期の同人文壇や美術愛好家 映像制作豫備軍がくらゐ安酒場で時に口角泡飛ばして
時に胸倉つかむ勢ひで人の表現を結論なく評論する。

それは嫉妬か?それともさう云ふ立場でゐられることに居場所を見つけたのか?

吾だけの考へであるがどんな形で表現活動しようが構はないが人樣の表現を論じるのなら條件がある。
「投げ錢」と云ふシステムは棄ててほしい。
何かのイベントにぶら下がるのもやめてほしい。

藝事も突き詰めれば結果がすべて。
己の表現だけでチケットを賣つてやるのだ。
そんな餘裕はない? ならばもうおやめなさい。
「それ」をするために 「その」金を作るためにはいずり囘つてそれさへ出來ぬのならおやめなさい。
さうして自分の懐が最低限しか痛まない仕組みに溺れていなさい。

たとへば始めて2年くらゐの表現者がゐるとする
そのものは必死にコストを背負ひ年に4囘 會場を借りチケットを賣つて自分の表現をしてゐるとする
その者の表現を安住の場所からとやかく言ふ資格はあなたにはないのだ

その表現が續いていくと云ふことはお足と時間をかけてその者の表現に滿足してゐる者たちが
いると言ふこと。
あなたはその時點で心の中以外で評論してはいけないのだ

こと音樂はどんな形式であれ最終形はお足と引き換えに「夢」を提供すること
そこに表現者の生活苦や事情なぞ織り込んでプロレタリアを氣どるのはもう過去の遺物なのだ

10年前キャリアも實績もある者が一切の宣傳をせず東京のメジャーなライブハウスに挑戰すると
言ひだした。
「あそこはね ●人以上呼べないと罰金が¥50,000かかるんだよ。やめなよ」
「やりますよ!樂しいぢやないですか。それだけはまだ經驗したことがないんです。だから經驗すべきと思ひまして。やります!」
案の定 罰金はとられたが「來年またやりますから!きつと今日より5人は多く來る自信があります。」

尊敬する
かうあらねばならないだらう。決して金錢的にも樂ではないのに・・

だから若き君よ
狹い世界でノーリスクな場所や
家族がゐるからコストがと云ふ言ひ譯を美しく語る年寄りのことは氣にしないで
ああ あれは聰しか出來ない人なのだと通り過ぎ
キミの思ふやうにキミの表現をやりなされ。

金がないなら地べた這つてバイトを重ねて作ればいい
家族がゐるからを言ひ譯にするなら衝動と安定と天秤にかけ家族を捨てればいい
アンモラルであるが
結局 藝事とは覺悟であるとこの年よりは思ふのだ。

若き表現者よ
評論より己の衝動に耳を傾けよ

 
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