金曜日は自立の記事ですね。

自立の反対は依存です。先週、先先週の記事でご紹介した通り、今、高校を卒業しても親に依存しっぱなしの子が増えています。原因としては親の「過度な働き掛け」、そして逆に幼少時代における「甘え不足」の2つが考えられます。

まずは「過度な働き掛け」について書いていきます。

なぜ昨今の親は子供に対し過度な働き掛けをするようになったのでしょうか。
その原因のひとつとして考えられるのは少子化です。一昔前は兄弟がたくさんいましたから一人の子にそんなに構っていられなかったのが、今は一人っ子が増え意識が集中するようになりました。そうすると全体のスタンダードが変わってきて、兄弟がいる家庭もその影響を受けて変わってきます。

もうひとつは一時期、公立の小学校で大変問題になった学級崩壊(今もありますが以前ほどではありません)の影響です。昔は学校に任せておけば安心だったのが、そうではなくなり勉強はもちろん学級経営にさえ口を出す人が増えました。それに伴い、子供達も学校の問題を自分で解決するのは止め、親に頼るようになりました。

さらにもうひとつ、県によっては中学受験の影響もあると思います。高学年になったら一日何時間も勉強しないと中学受験で合格を勝ち取ることはできません。女子の多くはもう思春期、反抗期を迎えているので自分で志望校を選択し、自分で勉強しますが、男子の多くはそうではありません。まだ反抗期に入っていませんから、自分の意志もさほどしっかりしていません。受験も親に言われてする子がほとんどで、志望校も親や塾の言いなりだったりします。こんなですから受験勉強も親と二人三脚でないとなかなか進みません。そういう子達にとっては合格も親あってこそです。中学入試が今のように一般化する前は小学6年生がママと手を取り合って何かをなすということはありませんでした。何かに挑戦するにしても友達とでした。本来なら学年が進むにつれ親子関係はサッパリして行くのですが、今は逆にベッタリとして行くんです。自分の意志で受験をした子は自分力が強くなりますが、やらされた子はかえって弱くなります。

以上の3つが「過度な働き掛け」を引き起こしたのだと思います。中学生になってもそれを続けるとどんな恐ろしいことが起こるか、これについては以前、ティーンエイジャーの記事の「過保護」、「過干渉」の所で書いたので、未読の方はでひ読んでみて下さい。

来週の金曜日は「甘え不足」について書きますね。