募集していた中小企業のほとんどはオーナーに問題ありだった | 不遇なソフト屋の長い転職日記

不遇なソフト屋の長い転職日記

ソフトウエア企業を数社経て、今は社内SEとして働いております。ソフト業界の事やこれから業界を志望する人向けに書いてますが、どうでも言いことまで書いてます。このブログは3世代目。

 このブログを書き始めた時には転職活動をしておりました。

 そして、今の会社で勤めだしてからしばらくは、転職活動を頻繁にしてました。

 

 ソフト会社やIT企業、メーカー系と並行してユーザ企業も視野に入れ、次第にユーザ企業の割合が増えていきました。それは、ソフト企業やIT企業と言った、ソフトウエア開発集団企業でこれまで惨憺たる辛酸を嘗め尽くしてきたことからです。

 「また、同じ(嫌な)扱いを受けるだけ」

 この思いだけに染まってしまっているからです。

 

 問題は経営者にもあれば、直属となる課長クラスの人にも問題はありました。

 一つは、自転車操業状態。

 ですので受注してこれるものは何でもという姿勢であり、プロジェクト管理すらしない上司ばかりだったことで、常に残業時間が300・400時間になることは普通でした。

 二つ目は偽装派遣。

 今や特定労働者派遣の免許を取っているのが普通ですが、これは焦って取得した企業が非常に多いと感じてます。それだけ、ソフト会社の多くは、下請けという事もあり、また派遣のようで派遣でないような曖昧な仕事体制でもあったことで、一つのリスク防止のために取得しているようなものです。

 そのため、与えられるプロジェクトに対して、困惑する社員が多いのも事実です。

 2時間3時間の遠距離通勤。

 遠方客先への作業は出張とも取れるのに出張扱いにならない。

 遠方赴任なのに単身手当も何も出ない。

 元請け社員達の中に投入されたり、元請け社員の指示で仕事している。

 元請け社員達との協業やユーザの指示、不具合発生で深夜帰宅やホテル宿泊となったとしても自己責任とされ、その手当てが出ない。

 いろいろと普通の会社ではありえない、労働者に不都合を与えることが沢山あるのです。

 私だけではありません。偽装派遣の会社に行けば、同じような会社の方も来ますので、似たような境遇の方に会えます。

 

 そういった労働における不都合さがある一方で、ユーザには、特に社内SEと言う職種においては、まずほとんどないだろうと。

 確かに今の自分も、これまでお会いした担当SEの方でも、そういう事はなかった。

 

 ですが、この転職活動中に面接ないしは書類送付をした企業を改めてネットで調べてみれば、会社に問題があるか経営者に問題がある企業の多い事・・・・(T▽T;)。

 

 自身の範囲における不都合さ以上に、会社と言うもっと大きな枠組みでの不都合さがありました。

 前者で言えば、倒産です。

 リーマンショックがあったとは言え、それ以前からも経営が傾いていたようです。

 それなのに、何故募集していたのか?。

 この疑問は以前にも書きました。

 中途社員に立ち直らせてもらおうと考えていたのでしょうか?。

 それもあるでしょうけど、先見越しての退職者が多く発生したからかもしれません。

 ですので、今以上のシステムを構築と言った、前向きな検討課題に対して遂行できる人よりも、今のシステムを保守できる人といった後ろ向きな内容だったのでは?と推測しました。

 後者においては、ワンマン経営やカルト的な経営者の存在です。

 有名な掲示板サイトもそうですが、細かく探せば、情報が書かれたサイトもあり、そういうところを見ると、ほとんどが経営者に人間的魅力を感じない内容でした。

 

 何故、募集しているのか?。

 昨年おととしは、団塊の世代の大量退職による募集増加があり、非常に狭い社内SEの募集も探せばそれなりにありました。

 同じ意味にになりますが、離職率の高い企業が募集していたということもあるのではないでしょうか?。

 よくよくここは面接で聞かねばならない所ですが、離職率を言う企業はまずありません。言ったとしても嘘である場合もあれば、不合格になる率は高いと思います。そこを紹介会社は、確認すべきと言いますが、実際に面接をするのは我々であり、紹介者社員がどれだけ、どのように企業に相対して仕事をしたかは伝わりませんので、納得いかない情報だと思います。ですが、聞く方法は幾らかはあります。要は聞き方なわけです。

 

 そして、もう一つは事業を大きくしており、システム依存率が高くなってきたとか、システムを入れる必要があるための募集と言えるでしょう。

 もちろん、行くならこちらになるでしょうけど、先に挙げた会社そのものに問題があれば、ソフトエンジニアとして経験をつんできた人達からすれば、かなりの落胆になります。

 

 そもそも毛並みの異なる社員が多い場合もあります。

 システムに理解のない経営者もいることでしょう。

 利益を上げていないか負債が多いともなると、職種の良し悪しどころではなくなります。

 

 そうなると、我々の存在価値は非常に低くなります。

 

 このことは、ソフト会社やIT企業にも当てはまります。

 やはり、現場でのエンジニア経験が十分にある経営者がいる企業をお勧めします。

 そして、今のご時勢もどこも危ない経営状態かもしれませんが、その会社だからこそこの手の仕事があるという分野を持った企業をお勧めします。

 特定労働者派遣免許に関しては、かなり悪く書いておりますが、これが問題と捉えられるのは、「派遣会社なのかソフトウエア開発会社なのかがわからなくしているから」です。

 住んでいる場所や会社の近くが、常駐先であれば問題は無いでしょう(但し、プロジェクトリーダやマネージャなど上位職を希望していれば、問題はあるケースは非常に高くなります)。ところが、そうでないケースが多いからこそ問題になるわけです。

 同様に、その手の内容での作業で、それ相応の技術力やキャリアが付くかは、丁半ばくちと同じです。

 付かない会社はいつまでいても付かない。

 どういうプロジェクトに参加できるかでもかなり違ってくる。

 そして、自分は相応の技術とキャリアが身についていると思っていても、希望転職先の企業がOKと言ってくれるとは限りません。

 技術は特殊なスポット的なものや時間的なスポットですし、その企業がどういう技術をメインにしているかでも違ってきます。

 そして、キャリアもしかりであり、同様に、どのレベルでの企業に在籍していたかが判断材料としている企業もあります。

 

 最も大切なのは何か?。

 「そこでどういう技術やキャリアが身につけられるか?」。

 そして、「それを得ることで1人立ちできるか?」。

 なのだと思います。

 

 しかしながら、もっと大切な事は、「今も将来もきちんと給与を支払ってもらえるか?」ということです。

 今、多大な残業を強いられているにもかかわらず、残業代を支払ってもらえず、暇な部署や仕事内容であるにもかかわらず、彼ら彼女らと同一かそれより低い賞与であれば、惨めなだけです。

 それを餌にして、「将来は昇進もしてより多くの給与で相殺できる」と言ってくる上司や会社もいますが、果たしてそうでしょうか?。

 「今も将来もきちんと・・・」と書きましたが、将来今の会社が残っているかはわかりません。

 それに適正な昇進査定をしてくれるとも限りません。

 扶養家族を持てば、なお更身に染みて感じてくることです。

 技術者として考える事も大切ですが、サラリーマンとして意識することも忘れないべきです。