事業再生の現場では当面はキャッシュがとにかく必要なため、経費削減や財務リストラ等の短期のリストラ実行が重要になる。これで当座のキャッシュを創出し、コア事業の事業基盤を整備する。

特にフィナンシャル系の再生スペシャリストに多いのだが、これで事業再生と捉えている節がある。中にはそもそもこここまで会社の状況が悪くなる会社であり、業界であるためトップライン向上などそもそも無理で検討に値しないと考えているものもいる。

当たり前だが、企業はゴーイングコンサーンであり成長なくして存続できない。要はトップライン向上はテクニカルに進められるコストカットと違って業界知見や現場オペレーションへの洞察・理解なくしてできないため、言い逃れとして先のような考えとなっているのだと思う。

事業再生はコンサルティングの総合格闘技だ。事業、財務、税務、法務とあらゆる側面に通じていないといけない。戦略コンサルが不慣れな税務、法務面にも通じるよう研鑽するように財務スペシャリストも事業面に大いに関わるべきだ。