カーシェアリング普及に加速


パーク24がレンタカー大手マツダレンタカーを今月中にも買収、全国約8160ヵ所に持つ駐車場を活用して同事業に参入する。オリクス、三井物産なども同業を大幅に拡充、5年後には国内で稼働するカーシェア用の車両が1万台規模に膨らむ見通しだ。新しい都市型の交通システムとして定着することで、「所有」から「利用」へと車の使い方の展換が進みそうだ。

 レンタカーが法人や観光客を主な対象にしているのに対し、カーシェアはより日常的な移動手段として普及する可能性が高い。料金が安く、貸し出し拠点が住宅地にも分散するなど利便性が高いためだ。スイスなど欧州の一部では電車やバスなどと並ぶ都市型の交通システムに位置付けられており、日本でも市場拡大が見込まれている。

 パーク24はマツダレンタカーの株式を保有する投資ファンドの大和SMBCキャピタルと住友三井オートサービスから発行済み株式の90%以上を買い取り、子会社化する。買収額は数10億円とみられる。

 全国で展開する駐車場「タイムズ」に専用車を置き、ICカードを持つ会員が予約制でこの車を共同利用する。カーシェア事業を手掛けるマツダレンタカーから運営ノウハウを吸収する。5年後には全国の主要都市に四千台を配置し、同業者で国内首位を目指す。

 景気悪化を受けパーク24の時間貸し駐車場の稼働率は前年実績を割り込んでいる。

カーシェア事業参入で節約志向を強める個人や企業のっ需要を取り込む。

車を1時間借りる場合、現在のマツダレンタカーのカーシェア料金は1千2百6十円(別途1千5十円)の月会費が必要)レンタカーは通常、最短の貸出時間が6時間となり1時間の利用でも5千円~6千円かかる。

 現在最大大手のオリックス自動車は4年後に2千台を目標に掲げる。

今年1月に参入した三井物産は子会社を通じて5年以内に千台を配置する

計画。駐車場業界では日本駐車場開発が昨年春に参入した。

カーシェア事業は現在、約20社が手掛ける。

交通エコロジー・モビリティ財団の調査では1月時点の会員数は約6千4百人と1年前の2倍に増えた。さらに普及を加速するには拠点数増加や低価格化などがカギとなり、経営体力のある大手の参入が求められていた。

 カーシェアの広がりは消費者のクルマ離れを加速させる可能性もある。

自動車メーカーや部品など関連業種は戦略の練り直しを迫られそうだ。


環境第一を叫びとカーシェアリングは絶対に欠かせない。

若者の車離れもあり自動車メーカーが今後どのような対策で車を販売していくのか?

注目したい。