真紅王 第一章 ⑨ | ★俺を殺したって★何もないぜ★

第一章 ⑨「侵略」


「皆の者!出陣!!」 魔王の命令とともに ヘルゲートは開かれ 魔界軍勢が地底を侵略し始めた


天界では


「ん? 魔界が人間界に侵略!?」


「そのようです」 「ええい こうしてはおれぬ 魔界の軍勢の進軍を阻止せよ! 出陣!!」


同じようにヘヴンゲートが開かれ 天界軍勢が降臨し 地底に向かった


しかし 天と地ほどの差があるため 天界軍勢が地底に着いた時には

地底の一部を改造した魔界軍勢の基地がすでに建っていた


天界軍勢と魔界軍勢の戦いが始まった 魔界軍勢の中には榛錠もいた・・・


一方 五人のほうは 榛錠がいなくなったことを知ると 焦りだしたが 生存していることを信じて旅を再開した


そして 道端にゲートが出現し 天使が出てきた

天使たちはこう言った


「あなた達に力を貸していただきたい」


地底で戦いが起きてることも知らないはずの炎獄達にそのようなことを言っても意味がないのは知っているはずである


しかし 魔界の人間界侵略が成功してしまったら 世界が大変なことになる

それを救う英雄が 炎獄達五人だと 天使たちは伝えた


「根も葉もないウワサに決まっている・・・」 炎獄達はこう言ったが 韻極と版木だけは

「そうとは思えん・・・」 「天文では たしか 異変が起きる とあったよ つまり地底で何かあったんじゃないかな?」


「ふーん・・・」 「じゃあ信じてみようかしら・・・」


「さあ こちらへ」 炎獄達は次々にヘヴンゲートに入っていった


ヘヴンゲートで出てきた場所は もちろん 「地底」


天界軍の基地も完成していたようである


イルモンズ騎士団の者がいる


炎獄 回想

~ここから西へ海を渡っていくと 騎士団の城があるらしい~


「韻極 もしかして俺たちの目的地の騎士団の城はここなんじゃないのか?・・・・・・」


「ハァ!?・・・どういうことだよ・・・」


「だってさ ふつーあれだけ歩けば とっくに着いててもおかしくない それに騎士団名は「イルモンズ騎士団」のはずだろ?」


「え?誰から騎士団の名前聞いたんだよ・・・」 「聞き込みでわかったのさ」

「マジか・・・ってお前いつのまに聞き込みとかしたんだよ!!・・・」


「やだなー 俺の存在忘れてもらっちゃあ困りますよ」

「版木・・・さてはお前天文で騎士団の名前わかってる人があそこを通るって知ってたな!?」


「ピンポーン♪」 「コツーン」 頭に一発やられた 「ピンポーン♪ じゃねえよ・・俺にも教えとけっての・・」


そんな話が続くなか 蓮と森羅は戦闘状態になって 戦闘準備をしていた


「まず 魔界軍勢がどんなやつらなのかを知っておく必要があるわね・・・」

「そうね 一応マジックスキャナーを向こうに飛ばして魔界軍勢を偵察するわ」


「マジックスキャナー!いっけぇ!!」 小人のような者が現れ 姿を隠しながら魔界軍勢のところまでいったようである


何分かすると 天界軍の軍議が始まった もちろん五人はそれに参加した


中にはイルモンズ騎士団長もいた


「さて・・・まずは異界の人々を戦いに巻き込んでしまったことをお詫び申し上げます・・・」


「そして あなた方英雄の力で人間界侵略を企む魔界軍勢を撃退してください」


「なに! 人間界侵略!?」 「ウソだろ・・・」 「まさか」


「それではさっそく軍議を始めます」

「作戦の提案をしてください」


「俺は突撃が望ましいかと」 「それはなぜ?」


「我々イルモンズ騎士団の力を持ってすれば魔界軍勢の撃退などたやすいこと」


「どうもそうは思えませんが・・・」 版木がそう言った 「? そこの小童(こわっぱ)・・・今なんと申した」


「イルモンズの突撃で魔界軍勢を撃退することはできないと申しているのです」


「なんだと!! 我々を侮辱する気か!?」


「どうしてもというならば勝手にしてください どれだけの犠牲が出て敗北しても知りませんよ」

「勝手にさせていただこう!」 イルモンズ騎士団はさっそく出陣した


が 魔界軍勢のヒドい攻撃にあって あえなく敗北 イルモンズ騎士団のほとんどが負傷した


「そんなバカな・・・」 「だから言ったのに・・・あなた達が俺の言うことを聞かないからですよ」


「なんだと! ならお前がやってみせろ!!

「いいでしょう やらせていただきます」


「さあ 四人とも行こう」 「オイオイ 勝てるのか?」

「もちろん勝てるよ」 「・・心配で心配で仕方ないのだが・・・」


作者「天文学者なら勝てるっぽいなぁ・・・」


本当に勝つかどうかは 次回のお楽しみ


⑩に続く