鳩山由紀夫首相は1日朝、民主党内で強まる退陣論に関し「(小沢一郎幹事長と)しっかり協議、協力してこの国難に立ち向かっていく。国民の暮らしに何がベストかを考えながら、新政権にふさわしい形でこれからも行動したい」と述べ、続投に重ねて意欲を示した。同日午前の閣議後会見では、閣僚から首相を支持する発言が相次ぎ、党側の動きをけん制した。首相は同日午後にも小沢氏、輿石東参院議員会長と再会談し、進退問題も含め今後の政権運営について協議する方針で、政局は緊迫した状況が続いている。

 連立を組む国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は31日夜から1日未明にかけ、鳩山首相に2回にわたって電話し「あなたが代わっても、状況が変わるわけではない」と激励した。与党関係者が1日明らかにした。首相は「頑張ります」と応じたという。

 亀井氏は閣議後会見で「首相は粛々と日本の大変な状況に取り組んでいる。私も全力でそれを支える。おそらく民主党もそうだろう」と強調。民主党に対し「衆院選で大変な国民の支持を得た。自信を持って鳩山首相を支えてほしい」とけん制した。亀井氏は1日中に小沢氏と会談し、首相続投を支持する考えを伝える意向だ。

 一方、平野博文官房長官は会見で「『首相の進退』なんて言葉が飛び交うこと自身が、おかしなことだ」と退陣論に不快感を表明。原口一博総務相は「(国政選挙を)戦えるか、という問題設定をしてリーダーを1年おきに代えてきた(自公政権時代から続く)構造を変えねば、同じところを堂々巡りする。首相を支えてしっかり勝ち抜くことが大事だ」と擁護した。仙谷由人国家戦略担当相は「(首相が)代わることはまったく想定していない。私の守備範囲を粛々とやろうと思っている」と語った。

 夏の参院選で改選を迎える閣僚も首相退陣論に同調しなかった。千葉景子法相(神奈川選挙区)が「各選挙区で普通以上に厳しい状況なのはみんな感じている」としつつ「(退陣しても)今後どうするか見えない。この内閣で引き続き努力する方が今は良いだろう」と話した。直嶋正行経済産業相(比例代表)は「大変な逆風だが、長い目で見ていただき、鳩山内閣としてさらに努力することが今重要ではないか」と指摘。北沢俊美防衛相(長野選挙区)も「それぞれのリーダーシップの取り方だ。(退陣論が)どんなふうに出ているかすら知らない」と語った。

 首相側近の小沢鋭仁環境相は退陣論噴出のきっかけとなった普天間問題の対応について「沖縄の負担軽減、普天間の危険除去をしたい、と初めてチャレンジした首相。積極果敢にチャレンジした点は評価したい」と述べた。【田中成之、朝日弘行】

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