症状の原因がわからないときのアセスメント | 実習記録に振り回されない看護過程の学び方

症状の原因がわからないときのアセスメント

いつも、ありがとうございます。ローザン由香里です。

症状の原因を調べているのですが、はっきりした原因がわかりません。
そのために、アセスメントがうま くいかないのですが、どうしたらよいのでしょうか。


答 可能性のある原因を、すべてあげておきましょう。

ある症状が起きている原因が、あきらかにならないときは、
可能性のある原因を、すべてあげておきましょう。




なぜ、その方法が良いのか、解説しますね。

アセスメントの作業のひとつに、「分析」があります。
  ※「分析」についての詳細はリンクこちら。

分析では、症状、状況、事柄など(以下、症状など、とします)の
原因や理由を、確認します。

なぜ、原因や理由を確認する必要があるのか?というと、
症状などが、生活に影響を与える(与えている)場合、
この状況は、看護問題となる可能性がありますね。

看護問題として扱う場合、その看護問題の一般的な解決策は、
症状などを起こしている「原因や理由」を取り除くことになります。

なぜなら、それらがあるために
⇒症状などが起こっていて
⇒その症状が生活に影響しているからです。

何をすれば、生活への影響がなくなるのか、と考えると、
必然的に、根本にある原因である「症状などを起こしている原因や理由」となりますね。

これが、面倒だし、大変だけど、「原因や理由」を調べる理由なんですね。





ただ、原因や理由は、これだ!と断定できるものもあれば、
そうでないものもあります。

また、これだ!と、ある「ひとつのこと」に断定できる場合もあれば、
そうでない場合もあります。

断定できない場合、原因や理由が複数ある場合は、
可能性のあるものを、すべてあげましょう。





「え?そんな、適当な感じでいいんですか?」



いいんです。オッケー
それに、全然適当ではありません。オッケー

大事なことは、原因を断定することではなく、原因を取り除いて、
患者さんが、より健康的な生活を送るための、ケアがで きることです。


そのためには、可能性のある原因や理由を、すべてあげて、
それらを取り除くケアを計画して、実施をすることです。

そして、そのケアの評価から、成果があると判断できれば、
そのケアによって取り除こうとした「原因や理由」は、
原因や理由として可能性の【高い】ものといえます。

逆に、継続しても成果がない場合は、
そのケースにおいての「原因や理由」として、考えにくいものだといえます。




アセスメントの段階で、原因を断定する必要はありませんし、
ひとつに絞る必要もありません。

大事なことは、原因がなにかを断定することなのではなく、原因を取り除いて、
患者さんが、より健康的な生活を送るための、ケアができることです。





※どう考えても、それはないでしょ、というほどの、あまりにも考えにくい、
原因や理由をあげた場合は、きっと指導者さんが指摘してくれます。(笑)

それ以外については、
可能性のあるものを、すべてあげておくことをおススメします!顔