アニメ映画『BLUE GIANT』~この泥臭さがカッコいい! | じろう丸の徒然日記

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4月9日の日曜日、久しぶりに映画を観てきた。
アニメ映画『BLUE GIANT』である。

 
ジャズ・ミュージシャンを志す若者を主人公とした人気劇画が原作で、2013年5月から『ビッグコミック』(小学館)で連載がスタートした。
原作者は、茨城県常総市出身の石塚真一さん

 
『BLUE GIANT』
原作:石塚真一
監督:立川譲
脚本:NUMBER 8
音楽:上原ひろみ
サックス演奏:馬場智章
ピアノ演奏:上原ひろみ
ドラム演奏:石若駿
アニメーション制作:NUT
配給:東宝映像事業部

(C)映画「BLUE GIANT」製作委員会
 
物語は、主人公の若者、宮本大みやもと・だい。声:山田裕貴が、雪の降る夜、河原で懸命にテナーサックスの練習をしている場面から始まる。
その演奏はなかなかに力のこもった見事なものであり、この段階でもう既に彼は初心者の域を脱していることがわかる。
高校を卒業したばかりの彼は、世界一のジャズ・プレーヤーになるのが夢で、その夢を叶えるべく、兄と妹に見送られて故郷の仙台を後に、一路東京へ旅立つ。

 
上京したは、高校時代の親友で、東京の大学に通っている玉田俊二たまだ・しゅんじ。声:岡山天音のアパートに転がり込む。
が事前に何の連絡もせずに突然やって来たものだから、玉田にとっては迷惑なことだったが、やがて彼もに誘発されて、ジャズ・ドラマーを目指すことになる。
ただし、とは違ってまったくの初心者であるため、かなり苦労をすることになる。

 
は、あるライブハウスで、凄腕の若いピアニスト、沢辺雪祈さわべ・ゆきのり。声:間宮祥太朗と出会う。
沢辺のあまりの凄腕ぶりに、はてっきり自分より年長だと思っていたが、実は玉田同い年だった。
は、この沢辺玉田との3人で、ジャズバンド「JASS(ジャス)」を結成する。

 
「JASS(ジャス)」のイメージ画像】

(テナーサックス:Alexander LesnitskyによるPixabayからのフリー素材)
(ドラムセット:https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=cLd63KpI&area=1からのフリー素材)
(ピアノ:https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=untqD0v5&area=1からのフリー素材)
(背景:https://www.beiz.jp/からのフリー画像)
 
沢辺は、自分の演奏能力の高さを鼻にかけ、他人に対して横柄な態度をとる悪癖があった。
彼は国内で最高峰のジャズ・ライブハウス「SO BLUE」で演奏することが夢だったが、そこの支配人(声:東地宏樹から全力で演奏していないことを見抜かれ、𠮟責されてしまった。

 
沢辺は、自分の演奏の上手さ自惚れていて、いつしか全力で演奏することがなくなり、小手先のテクニックでお茶を濁すようになってしまっていた。
彼の他人を見下す悪癖が、その演奏態度にも表れていたのだ。
ちなみにその支配人は、玉田初心者であることも見抜いていたが、玉田一生懸命な演奏態度には好感を抱いていた。
どうやらこの人は、演奏の上手さも大事だが、それ以上に仕事(演奏)への誠実さを重視しているようである。

 
そして、われらがは、沢辺とは正反対で、常に全力投球するタイプ。
音楽の演奏だけでなく、何事にも一生懸命で、いつでも全力投球で、泥臭く、暑苦しい。
だが、その泥臭さ暑苦しさの根底には、他人への思いやり誠実さがある。

 
私はこの映画を観て、若いころに玉田のような友だちに出会いたかったな、と思った。
こんなにも誠実で熱いヤツら友だちだったなら、いい加減な私も良い刺激を受けて、今より少しはマシな人間になれていたかもしれない。

 
ところで、「SO BLUE」の支配人は、ただ沢辺を叱責しただけではなかった。ちゃんと彼に立ち直るチャンスも与えてくれたのである。
海外から呼んだ一流ジャズバンドピアニストが病気でダウンしたため、その代役沢辺を推薦してくれたのだ。
叱られて落ち込んでいた沢辺も、この大役を任されたことで奮起し、全力で演奏に打ち込んだ。
バンドのリーダーは、沢辺気迫のこもった演奏に感心し、彼のソロ演奏の際、もっと続けるようにと合図を送ってきた。

 
このことがきっかけで、ついに「JASS」「SO BLUE」で演奏することが正式に決まる。
最初は玉田を見下していた沢辺も、そのころには(あの二人と出会えて良かった)と思えるほどに心境に変化をきたしていた。
だが、そこでとんでもない出来事が起こる‥‥!

 
私はこの映画を観終わったあと、すぐさまCDショップに飛び込んで、この映画のサントラ盤を買い求めた。
劇中の迫力満点の演奏を、どうしてももう一度聴きたくなったのだ。
ちなみにそのCDは、アニメのコーナーではなく、ちゃんとジャズのコーナーに陳列してあった。何とも泣かせる。

 

 
このサントラ盤とは別に、原作劇画とコラボしたジャズのCDが、数年前から何枚かリリースされている。
いずれそれらも購入しようと思っている。

 
映画『BLUE GIANT』予告編

(公開日:2022年12月16日、再生時間:1分35秒)
 
映画『BLUE GIANT』│「N.E.W.」ライブシーン特別映像

(公開日:2023年3月9日、再生時間:2分02秒)
 
映画『BLUE GIANT』公式サイト
https://bluegiant-movie.jp/
 
BLUE GIANT 公式サイト(原作劇画のサイト)
https://bluegiant.jp/first/