7月13日と14日の二日間にわたって、第34回目となる「新潟ジャズストリート」が開催された。
新潟市内の複数の飲食店などで同時進行的にジャズのライブが行われ、1000円のチケット1枚で、どこのライブ会場にも自由に入ることができる。
私は13日は例の新潟大学管弦楽団のサマーコンサートを聴きに行ったので、14日は当然のことのようにジャズストリートに参戦した。
昼飯を食ってから車で西堀通りの駐車場を目指して走ったのだが、どうも前を行く車に邪魔されて、思うように進めない。
ようやく最初のライブ会場の喫茶マキに飛び込んだのは、演奏が始まる5分前であった。
この日、15時から喫茶マキで演奏したのは、毎度おなじみの MAKI & YAYOI with 佐藤文孝トリオ。
実は MAKIさんから正式に招待されていたので、このライブだけは外せないのであった。
店内は超満員状態で、ギリギリに飛び込んできた私は当然立ち見になったが、写真を撮るにはむしろ好都合だった。
そう、ジャズストリートは、基本的に写真撮影は自由なのである。
YAYOIさんのボサノヴァ、MAKIさんのオリジナル曲『ひまわり街道』など、今の季節にピッタリの曲目で、大いに盛り上がった。
1時間のライブが終わり、16時に店の外に出たら、路上で男性3人のバンドが演奏していた。
初めて見るグループだが、プログラムによれば、K-FUNK Jazz Projectというバンドで、熱い演奏にかなり大勢の人が聴き入っていた。
私はこういうフュージョン系の演奏も好きなので、その場にとどまって聴いていれば良かったなと、今になって思うのだが、路上の演奏はチケットいらずの無料であり、せっかくたった1000円とはいえチケットを購入しておきながら無料の演奏を長時間聴き続けるのはもったいない気がして、写真を撮るとついその場を立ち去ってしまった。
しかしながら、路上のライブもなかなかに捨てがたいものがある。
久しぶりに、ジャズ喫茶A7に行ってみることにした。
この店に入るのは何年振りだろうか。
クシェロコパというバンドが、16時から演奏していた。
店の雰囲気もあるのだろうが、なんとなくアットホームな感じの温かみのあるグループで、マニアックな曲の他に『赤とんぼ』などの唱歌をジャズ調アレンジで聴かせるなど、家族的な良い感じのライブだった。
最後に、古町通7にある柳都オレンジスタジアムというところに行ってみた。
今回初めて入ったこの会場は、飲食店ではなく、どうやら音楽の練習スタジオであるらしい。
ここの3階のスタジオで、18時から、東京から来た La Giraldilla(ラ・ヒラルディージャ)というラテン系のバンドが演奏するのである。
何と、6人のメンバーの中で、男性はベースギターの人だけ、他は全員女性という、ちょっと珍しいバンドである。
しかし、新潟は初めてではないらしく、既に固定ファンがついている。
この La Giraldillaは、メンバーの皆さんはけっこうお若いのに、何故かファンはかなりお年を召したお爺さん・お婆さんが多い。
そのお爺さん・お婆さんたちが、演奏が始まると前に出てきて踊り出すのである。
バンドの方でも心得ていて、ちゃんと客席の前の方に踊れるスペースを空けてある。
踊っているお年寄りたちの青春時代には、こうしたラテン音楽がダンスミュージックとして流行していたものであろうか。
こういう陽気な音楽が、もっと若い人たちにも親しまれるといいのだが。
ともあれ、私にとっての夏のジャズストリートは、これにて終了した。