真理の愛と哀   哀の始まり  8

隆弘は真理のおかげで、何も言わなくて済んだ
あのまま、真理の母親に問い詰められても答えられなかっただろうけど

駅に向かう中、隆弘は真理の発言を何度も思い出していた

あの発言は真理の本心なんだろうか!?
あれは僕を悪者にしたくないための優しさ?

どっちにしても、隆弘は愛されていることを実感したが、逆に、このままではいけないというプレッシャーが隆弘を責めて来た

真理と別れる!?

綾子と離婚する?


どっちもできない

悩みながら、自宅に帰る。

チャイムを押すと綾子と二人の幼児が隆弘を迎えてくれた