先月の日本テレビの世論調査によると、次期衆議院選挙で
議席数を伸ばして欲しいのは
自民を中心とする与党 26.2％
民主を中心とする野党 51.9％
判らない、答えない 20.7％
だそうだ。
自民が大敗することは判ったが、このアンケートの
意味が、いまいち私には判らない。
単に野党と言うなら判るが、民主を中心とする野党とは
どの党のことを言っているのだろう？
おかしな対立図式を作るのは止めて欲しい。
共産党は常に政権与党と戦うことこそ自分達の
存在意義だと言っている。
だから、民主が政権をとったとしても、与党が提出した
法案には自公とともに反対するだろう。
そして、姫井由美子にフラれた改革クラブは小沢との確執で
民主を飛び出した渡辺秀央が代表を務めていて、自民の
別働隊と言われている。
だから、共産や改革クラブは自民を中心とした野党に
入ることになる。
そう考えると参議院で109の議席を持つ民主は
自公共改の116議席に負けてしまう。
じゃあ誰がイニシアティブを握るかというと、無所属の7人と
下記の頭のおかしい政党だ。
社民 5
国民新党 5
これでは民主が衆議院の過半数を取ったところで
特殊法人・独立行政法人・特別会計等の原則廃止も
高速道路の無料化も出来やしない。
それどころか法案が一本も通らずに政権運営が
出来ない可能性が大きい。
民主が政権運営を行うためには単独で、衆議院2/3の議席を
取らなければならないということで、それが出来なければ
自民、民主の大連立の可能性が出てくる。
唐突だが、皆は自民党若手議員が、危機感を募らせている
のに比べて、重鎮と言われている、自民党保守系族議員達に
余裕があるのを不思議に感じたことは無いか？
私は常々違和感を感じていた。
が、よくよく考えてみると彼らの余裕は当然のことだった。
私は自民党道路族のドンであり、選対委員長の古賀誠の
立場に立って考えてみた。
古賀の目的は自身が国会議員であり続けることと
既得権益の維持だけだ。
選挙に強い古賀は落選の恐れは無い。
怖いのは既得権益を失うことだけだ。
今までは与党であることが、自らの既得権益の維持に
つながったが、最近では野党よりも、身内である自民党
改革派がそれを脅かすようになった。
野党が何を叫んだところでかまわないが、与党議員の意見は
実現する可能性があるだけに重みがある。
この先、与野党どちらから出される法案も
道路族にとってプラスになるものはないだろう。
古賀としては自民、民主、どちらの法案も通って
欲しくないはずだ。
それには小泉チルドレンをはじめとする、自民党改革派に
落選してもらって、民主に政権を取らすのがベストなのだ。
衆議院で可決し、参議院で否決、そして、2/3は無い。
それこそが、古賀の理想とする形で、自民は党の敗北を
望んでいる者に選対委員長を任せていることになる。
今回のタイトルの、小沢一郎の秘書逮捕について書こう。
志布志事件を起こした鹿児島県警ならいざ知らず、東京地検特捜部が
逮捕したということは100％有罪になる。
会見での小沢の言い分を聞いていると、知らぬ存ぜぬでは無く
一貫して、「この処理のどこが違法なんだ」というトーンだった。
小沢逮捕の可能性は非常に高い。
以前、衆議院選挙
で書いたように私を含めて
小沢アレルギーの者は少なくないと思う。
私は小沢秘書逮捕をニュースで知った時に
民主に神風が吹いたと思った。
小沢が辞任すれば、小沢アレルギーの私達中高年も
何のわだかまりも無く、民主に投票出来るからだ。
ところが、民主の鳩山や山岡はその風に乗ろうとしない
というより、その風を自民に吹かせようとしている。
鳩山と山岡は今回の秘書逮捕を受けて、国策捜査や陰謀
という言葉をやたら口にした。
その映像を見ていた私はかなり古い事件を思いだした。
その事件とは1987年に起きた大韓航空機爆破事件だ。
その時、北朝鮮政府は
「これは我が国を陥れようとする韓国の陰謀だ」
と言ったが、今回の民主幹部の発言はそれにそっくりだ。
言い訳にもなっていないし、滑稽なだけだ。
そもそも、誰がこんな国策捜査を指示すると言うんだ?
自民は西松建設から、金を受け取っていた
二階、森、尾身が慌てふためいている。
それに次期衆議院選挙の際は是非、人気の無い小沢に
党代表でいてほしいはずだ。
もし、これが陰謀ならば、それを企る可能性があるのは
民主党内のアンチ小沢派しかいない。
民主党に告ぐ！
このチャンスを絶対に逃すな！
小沢を擁護するような発言は一切するな！
小沢だけで無く、上げ足取り、こじつけ専門の党三役を
総退陣させて、長妻や安住に世代交代しろ。
選挙後に敵に回るであろう、野党間の選挙協力は
絶対にしてはいけない。
全ての選挙区に候補者を立てろ。
そうすれば衆議院で2/3をとる可能性は十分にある！
追記
今、ニュースでこの件を取り上げていた。
民主の会合で、「何があっても小沢代表を守る」ということで
意見が一致したそうだ。
それを図にすると
小沢＞党＞国民
こんな感じか？
このままでは、次期衆議院選挙は、本当に当たりくじ無しの
くじ引きをするために、投票所に行くことになる。
小沢を守れば、守るほど、民主の支持率は落ちるだろう。
チャンスをピンチに変えてしまった民主の幹部達が
「卑劣な国策捜査のせいで我々は負けた」
と、いつものように責任転嫁するイメージが、私の頭の中には
すでに出来上がってしまっている……