《チームしゃちほこ‐インタビュー【1】》
《首都かえてみそ!‐名古屋に首都を移転すべき6つの理由!》
愛知・名古屋を拠点に活動するアイドルグループ、チームしゃちほこ。
昨年秋にシングル「ザ・スターダストボウリング」で“名古屋メジャーデビュー”を果たした彼女たちが、最新シングル「首都移転計画」で“日本先行メジャーデビュー”と銘打ち、いよいよ全国区に進出する。
表題曲「首都移転計画」は地元愛知の大先輩、SEAMO が作詞・作曲を手がけたナンバー。
彼女たちは自ら首都・東京におもむくのではなく、あくまで名古屋に「会いにきて下さい」と歌う。
実際にチームしゃちほこは名古屋を軸にイベントを行っており、そのままの姿勢で全国進出を目指すという。
ナタリー2度目の登場となる今回の特集では、“名古屋メジャーデビュー”から約半年間の出来事や心境の変化、ニューシングルに収録される新曲4曲について の具体的な解説に加え、6人が提唱する「名古屋に首都を移転すべき6つの理由」を聞いた。
また後半には、チームしゃちほこの楽曲を数多く手がける若きクリエイター、浅野尚志へのインタビューもあわせて掲載している。
〔取材・文:臼杵成晃/撮影:笹森健一〕
◆【100%オレンジジュースだった】
──チームしゃちほこの特集は「ザ・スターダストボウリング」発売時以来2度目となります。
前回は大黒さんと伊藤さんがなぜか悪魔メイクだったので、2人については素顔で登場するのは今回が初ですね。
〔大黒柚姫〕違いますよ!あの日は私とちゆ(伊藤千由李)は欠席で、ルークさんとダ……ダルビッシュさん?
〔伊藤千由李〕デーモン閣下!
〔大黒〕ルークさんとデーモン閣下が来てたんです。
〔安藤ゆず〕まだ10冠王になる前だ。
──取材時はシングル発売よりも前でしたし、当時はまだワンマンライブすらもやったことがない状態でした。
あれから昨年末の初ワンマン、そして今年5月には東名阪の3都市で「チームしゃちほこ World Premium Japan Tour 2013~見切り発車は蜜の味~」を行ったりと、わずか半年ちょっとでいろんなことがありましたよね。
〔坂本遥奈〕ありまくりです。
〔大黒〕半年しか経ってないのに、ワンマンライブそんなにいっぱいやったんだ。
〔秋本帆華〕えー!
〔咲良菜緒〕ていうかまだ半年しか経ってないんだね。
〔伊藤〕濃いね。いろんなこと詰め込みすぎてヤバかった。
〔咲良〕100%オレンジジュースだった。
〔全員〕あー。
──オレンジジュース?
〔全員〕わかんないんですか!?
〔坂本〕30パーはちょっと薄いじゃないですか。100パーは濃いんですよ。
〔秋本〕やっぱ東京人はダメだなあー(笑)。
〔全員〕あはははははは(笑)。
◆【握手会がないだけでけっこう不安】
──イベントも回を重ねるごとにだんだんお客さんの数も増えて、日ごとに熱気が増しているように思います。
その実感は皆さんにもありますよね?
〔坂本〕あります。握手会をやるたびに「はじめまして」って挨拶する人がいっぱい増えてるんですよ。
「はじめまして」ということは、初めてしゃちほこを観に来た人が毎回増えてるということだから。
握手会で特に実感します。
──チームしゃちほこのどこがファンのハートをつかんでいるのか、自分たちではどう考えていますか?
〔大黒〕 作ってないところ?
しゃちほこはみんな飾らないというかいつものままだから(笑)、親しみやすい んだと思います。
──確かに自然体ではあるんですけど、先日のZepp Tokyo、Zepp Nagoyaでのワンマンライブのように、ステージも作り込んで、自分たちのパフォーマンスだけを観に来た観客を2時間近く楽しませるというのは、素のままでもいられないような場面もあったんじゃないでしょうか。
泣いてしまうぐらいのプレッシャーはあったのだろうなと。
〔伊藤〕……え?
泣いてないです(参照:チームしゃち ほこ地元で2度目の単独「泣いてないです!」)。
でもそういう重みはすごく感じました。
たくさんのお客さんがお金を払って来てくださっているわけだから、ちゃんとそれだけの価値を見せないといけないな、というのはすごく実感しました。
もっとプロにならなくちゃって。
──確かに自然体のまま突っ走っているところは、しゃちほこの魅力のひとつだと思います。
自分たちでもそれを自覚しつつ「プロとしてしっかり見せる」という意識もある?
〔大黒〕そこは本当にがんばらないといけないですね。
〔安藤〕5月のツアーは握手会がなかったんですよ。
私たちは人見知りもしないし、握手会でファンの皆さんとすごく仲良くなれちゃうんです。
それは私たちの自慢でもあるから、握手会がないだけでけっこう不安でした。
〔秋本〕フレンドリーすぎてファンの方を呼び捨てで呼んだり(笑)。
でもそれを喜んで何度も来てくれる方もいるので、パフォーマンスだけで満足してもらえたかな?っていう不安はありました。
──ニューシングル「首都移転計画」で晴れて全国デビューとなりますが、つまり今後はこれまで以上に、チームしゃちほこのことを知らない人の前に出ていく機会が増えていくと思うんですよ。
例えばテレビで初めて観る人を相手にするときは、音楽と短いトーク、場合によっては音楽のみで魅力を伝えないといけない。
〔坂本〕パフォーマンスだけでしゃちほこのよさが伝わるようにならないと。
〔咲良〕うん。それは大事だと思う。
〔安藤〕1つひとつのスキルを上げていかないと絶対追いつかないよ。
〔伊藤〕やばい!
〔秋本〕やびゃあ。生放送、生歌とかだったらどうする?
〔咲良〕放送事故起きるよ。
〔安藤〕マイク吹っ飛んじゃうかも。
〔大黒〕「ヘタすぎだ!」ってチャンネル変えられちゃうかもしれない。
〔咲良〕ずっとこのままだといけないから、どこかで変わらなきゃいけないと思ってます。
◆【濃度高ければなんでもいいよ!】
──今回のシングルでは合計4曲の新曲があって、オリジナル曲もかなり増えてきましたよね。
チームしゃちほこの楽曲全般について、皆さんはどう感じてますか?
〔伊藤〕いい曲がいっぱいで、めっちゃ恵まれてると思います。
仮歌さんの歌を聴いてるだけで、メロディが頭から離れないんですよ。
──確かに、やけに頭に残って離れない、印象の強い 曲が多いですよね。
〔坂本〕「首都移転計画」なんて特にそう。
みんなレッスンのときから「つけてみそみそ」って頭から離れないよねーって言ってました。
〔安藤〕最初は曲調から「あ、いいなあ」って入るんですけど、歌詞の意味とかあとから調べると「こんな意味があったのか!」って気付かされるんです。
〔大黒〕深いよね。
〔咲良〕軽く見えて深いんですよ、どの曲も。
〔大黒〕100%オレンジジュースみたいな?
〔秋本〕そうだねー。
〔咲良〕今日は100%オレンジジュースデーで。
あとでオレンジジュース飲みましょう!
〔伊藤〕りんごジュースがいいなあ……。
〔咲良〕濃度高ければなんでもいいよ!
──4曲いずれも、しゃちほこらしさを確立しながら、少しずつレベルアップ、スキルアップを狙っているような感じがします。
全体的にワンランク上がったなと。
ライブで観るとダンスの面でも新しい要素が加わったりしていて。
〔坂本〕いつもはワイワイガチャガチャした感じだけど、今度はカッコいい感じもあります。
〔秋本〕「首都移転計画」は今までになかったカッコよさがあって、「そこそこプレミアム」はいつものしゃちほこをよりパワーアップした感じ。
「マジ感謝」はバラードじゃないけどちょっとしっとり。
そして「サマラバ」は……ただ面白い(笑)。
〔安藤〕4曲にいろんなものが詰め込まれています。
━《チームしゃちほこ・インタビュー【後編】》に続く━