ムーチョれす(笑)
先日、昨年まで講師をやってくれていた元塾生のMぐち君の、一人暮らしのアパートに遊びに行きました。
駅から遠いので、バイク(ビッグスクーター)で迎えに来てくれました。
人のバイクの後ろに乗るのは約20年ぶりなので、正直言って怖かったです。
「た、頼むから安全運転でな、な?」と、念を押しながら後部座席にまたがりました。
「ああ、今オレの命はMぐち君の完全に預けたことになる。
もし、彼が転べばオレも一緒に確実に転んで、隣をビュンビュン走る車のタイヤに踏み潰され…」
と、しなくてもいい悪い想像がどんどん膨らんできて、ちょっと泣きそうでした。
なんでこんなに怖がりなんだろう?
あれ?
なんか、こんな怖がりな奴、身近にもう一人いたような気が…
あっ!わかった!
息子のコムーチョだ!
テレビやビデオを見ていてちょっとでも怖そうなシーンがあると、他の部屋へダッシュ。
漫画大好きだけれども、やはり怖いシーンがあるとそこから先は読めない。
学校の先生がクラスで怖い話をすると耳を塞いで泣き出してしまう。
怖そうな予感がするだけで駄目なので、「想像力がありすぎるんだよな?」と、フォローして慰めていました。
「いったい誰に似たんだろうなあ?」
なんて言ってたんですが、はっきり悟りました。
自分でございました(笑)
こういうことって、ある日突然悟るものなんですね。
似たような経験ある方、いらっしゃいますか?
P.S.
一晩泊まってMぐち君のアパートを出るとき、
「あ、そうそう。傘忘れちゃった。一応持ってきたけど、降らなかったな」
と言って、家から持ってきた傘をとりに行ったあと、Mぐちくんが真顔で、
「あの先生。一つ言ってもいいですか?」
「ああ、いいよ。何?」
「それ、僕の傘なんです」
「えー?」
私はすべてを一瞬にして悟りました。
商売柄、我が家には持ち主不明の置忘れ傘がよくあり、それを何の気なしに持っていってしまったら、偶然たまたまMぐち君の忘れた傘だった、と。
不思議なこともあるもんです。
もちろん、返しましたよ。
ちょっとした羞恥心と罪悪感による苦笑いを浮かべながら。