憲法九条  ~その4~ | 自分以外は ”本当に” バカ

憲法九条  ~その4~


九条を変えようとする連中を見てて
一つ気になったのは

軍というものの実態を知らず
幻想に捕われている所がある事。

まあ60年以上も戦争やってない訳だから
勘違いするのも無理ないのかもしれないけど。


例えば湾岸戦争の時

自衛隊の飛行機の一機も飛ばして
助けに来てくれてもいいのに
と言っていた人が居たが

軍と言うものが
そんな便利なものだと思ってるんだろうか?

ピンチの時に助けに来てくれる
スーパーマンや騎兵隊か何かと
勘違いしてるのではないだろうか?



軍には軍のセオリーがあり
その行動原理によって行動する。

故に個人個人の都合など
二の次三の次である。

極端な話
戦闘状態の所に軍の飛行機が来たはいいが
実は政財界の要人を救助する為で
民間人は眼中になし

無理に乗り込もうとしたら
銃口が火を噴く

何て事もありうる。


ありえない妄想だと思うだろうか。

しかし残念ながら
沖縄戦を体験した人の話が

それが妄想でも何でもなく
実際に、十分起こりうる事態である事を示している。


「姉と一緒に軍の居る防空壕へ行った。
子供達だけでも助けて欲しいとお願いしたが
とんでもないと追い返された。
ああ、軍は民間人を守ってはくれないんだと感じた。

別の防空壕へ行って何とか入れてもらったが
子供を泣かしたら殺すと言って
銃を突きつけられた。」

もし子供が泣くような事態になっていれば
間違い無く銃口は火を噴いただろう。


戦況が不利にならなければ
そこまでにはならないと思うだろうか?

正直な所、それも甘い考えだ。


何せ飛行機を一機飛ばすのには
莫大な金がかかるのである。

今の世の中の風潮を考えると
たった一人の人を救うために
そこまでするとは思えない。

香田さんの時の様に
「行く奴が悪い」「覚悟の上で行った筈だ」
とか何とか言う世論を起こして
うやむやにされるのがオチである。


軍は正義のヒーローでも慈悲深い神でも無い。
人殺しの集団である。

そしてその行動原理は
個々人の利害とは別の所にあり

当然
個人の危機を救うために動いたり
その財産を守る為に戦ったりはしない。

軍とは
住民が期待しているような存在では無いのだ



最近
自衛隊の連中が
不気味に存在感を増している。

防衛庁は防衛省に昇格し
防衛庁長官は「大臣」になった。

そして防衛省事務次官が
防衛大臣に反旗を翻し
省の人事に口を出すまでになった。


いくら安倍政権が情けないとは言え
これは、これだけは絶対やってはいけない事だ。

シビリアンコントロールを根底から覆し
軍の人間が政治に口を出すようになったのである。



憲法九条という歯止めがなくなった時

連中が一体、何をしでかすのか…