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8年前からの心窩部の吐き気、腹部膨満感と機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)の整体治療と心理療法
患者Rさん=27才-女性-主婦の症例


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①    Rさんの病歴・・・
患者Rさんは、8年前の夕食後に突然に吐き気、腹痛、下痢といった症状におそわれたそうですが、それが約2か月も持続したそうです。胃カメラ・他の検査をされても特段の異常は無く、何件かの医療機関を受診後「機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)と診断され、治療をされていたそうです。腹痛と下痢は治まったそうですが、それでも2年ほど吐き気は一日中続いていたそうです。その後、一時期自然治癒したこともあったそうですが、1年前にやはり再発し、消化器内科、心療内科、精神科、鍼灸、漢方などで加療されていましたが、吐き気は一日中持続して一向に改善傾向が見えず、さらに3か月前からは食後数十分で下痢が生じるようになったそうです。以前はいくらでもたくさん食べられていた肉食や脂肪食が、今では胃もたれ・胃痛が酷くなり、ごく少量で食べれなくなるそうです。最近では繰り返される吐き気や膨満感・下痢などの愁訴とその予期不安からパニック障害も起こり、仕方なく当院の来院3週間前に就職していた会社の退職を余儀なくされたそうです。

 



②    Rさんの診察
・Rさんの身長は166cm、体重は46kgです、ベスト時でも体重は50kgだったそうです。
・直近の胃カメラ・血液検査でも異常は無かったそうです。血圧は正常範囲だそうです。
・中学時代より強度の生理痛と過多月経だったので、18才頃から現在に至るまでピルを服用されているそうです。
・2年前、右下腹部の激痛に襲われ、その際に異所性内膜症の診断を受けて手術されたそうです。
・吐き気の部位は心窩部(みぞおち)ですが、痛みは感じないそうです。
・食欲は普通で、便通は正常だそうです。しかし胃もたれ感・腹部膨満感が強く、少量の食事で満腹感が出るので、体重が5kgほど減って現在46kgだそうです(身長166cm/ベスト時の体重51kg)。
・立ちくらみがしばしばあるそうです。めまい、眼痛、中耳や鼻腔・口腔の特段の所見は無いそうです。
・左右の手足の冷えがあるそうです。パニック障害(?)になりかけると、手先(1~5指-掌面)はしびれ感がでるそうです。
・腹部聴診上、血管雑音はありませんでしたが、グル音は全領域で5秒に一度は聴取出来ました。
・腹部触診上、腹部全般に著明な膨隆があり、腹部全域で強くて高調な鼓音が聴取されました。心窩部にテニスボール大の著明な緊張と圧痛がありました。他に左季肋部にも著明な圧痛・緊張がありました。腫瘤感や抵抗感はありませんでした。

 



➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    胃腸の消化管平滑筋の疲労と緊張を緩和し、腸内自律神経層の緊張・機能不全を回復する
  ⑵    十二指腸空腸曲の緊張と絞扼(?)を解放し、胃➡十二指腸➡小腸の食餌循環を改善する
  ⑶    腹腔動脈、上・下腸間膜動脈流域の循環を改善して免疫機能を回復し、腸内細菌叢のバランスを改善する
  ⑷    精神的ストレスを緩和する
・消化管平滑筋テクニック
・十二指腸空腸曲解放テクニック
・腹腔動脈・上・下腸間膜動脈解放テクニック
・門脈解放テクニック
・心理療法

 





④    経過と結果・・・
・初診治療後、心窩部の吐き気・不快感が6/10に低下したそうです。


・Rさん自身が、ご自身の精神的な影響が機能性胃腸症・他の愁訴に関連しているものと感じておられましたので、整体治療と並行して心理分析と心理療法をすることにしました。
 

・3診目来院時、「(心窩部の)吐き気は感じなくなりましたが、咽喉のあたりの閉そく感みたいなものがあります」と仰っていました。腹部の膨満感は解消していたそうです。腹部触診でも腹部膨隆はかなり解消し、鼓音部も半減していました。


・5診目来院、「首から鎖骨にかけて(長方形)の異常感覚と息苦しさ・空気飢餓感・咽喉の閉塞感は無くなりましたが、咽喉の付け根あたり(胸骨柄上部-500円玉大)に強い違和感があり、それは水が湧き出る様な感覚です。1日中続くことがありました(☚ヒステリー球として別記)」と仰っていました。また、数年前から扁桃腺に二個ずつあった臭い玉(膿栓)が、いつのまにか全部消失していたそうです。
 

・6診目の心理療法時に、Rさんご自身の劣等コンプレックスに気づく瞬間があり、その時Rさんは号泣されました。それはご自身が自虐的なまでに自身の能力の低さと利・己主義であると思いこみすぎ、それが自身の才能と可能性を伸ばしていく邪魔になっている事に気づかれた瞬間でした(☚才能が豊かで思いやりの深い面がある事に気が付いていなかった)。実際にRさんのライフスタイルと行動には”不当利得を得ると”いった「甘やかされたライフスタイル(☚内向きの生命エネルギー)」の特徴が表現されていたと思います。しかしそれはRさんの本質の片面だけの表現型であったのでは、と考えます。従って、もう一方の片面であるRさんの「才能と利他的性格」を気づき、伸ばしていく方向で心理療法の後半である「勇気づけ」をしていくことにしました。
 

・9診目来院時、「咽喉の付け根の(500円玉大)違和感は半分くらいに減っています」と仰っていました。また8年間続いていた吐き気は(3診目以来)全く感じなくなっているそうで、久しぶりに焼き肉を食べたそうですが、胃もたれも無く美味しく食べられたそうです。
 

・整体治療はとりあえず順調に推移していましたが、心理的な面での浮き沈みがあり、時おり軽度のパニック状態になっていたそうです。それでも心理療法の後半部分である「勇気づけ」を、整体治療を続けながらRさんに継続していました。


・紆余曲折はありましたが、Rさんの心理面で変化があったのは14診目でした。それまで子供を作る事を忌避されていたのですが(ご主人は子供を希望していた)、「子供を産んでみようかな、、、」と感じるようになったそうです。しかしRさんはこの変化に気づかず、心理的に沈んでいたそうです。
 

・つまり、今までのRさんのライフスタイルとして、その生命エネルギーのベクトルが全て自分に向いていたのに(内向きの生命エネルギー)、この瞬間他者=赤ちゃん(外向きの生命エネルギー)に向き始めたのに、この大転換に気づかれていなかったのです。そこでこの事を改めてRさんにお話しするとRさんもようやく自身の変化に気づかれ、少なからずの勇気を感じられた様子でした。
 

・まだまだ心理的には油断が出来ない状態ですが、以前に比べると格段に自己を第三者的に観られるようになり、ご自身の愁訴について冷静かつ客観的に見つめられるようになっていきました。そして18診目来院時、心窩部の吐き気や腹部膨満感、および食後の胃もたれ無く肉食・脂肪食が普通に食べられるようになっていましたので、本症の整体治療・心理療法を終了することにしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
・Rさんは来院当初に機能性胃腸症の治療をメインとして整体治療を希望されていましたが、実際には胃腸の不調だけでなく、下記の様な病態が複雑にミックスされたパッケージとして現れていたのでは、と思われます。
 1.上気道炎の後遺症(流注膿瘍による胸膜・心膜の癒着)・・・
  息苦しさ、不安感(空気飢餓感)、呼吸筋の疲労増強
 2.自律神経失調(外胚葉タイプ、頸部交感神経と上・下喉頭神経の絞扼性神経障害、10年近くに渡るピル服用歴)
  軸索反射増強、ヒステリー球
 3.知覚神経(鎖骨上神経)の絞扼性神経障害・・・
  首から両肩にかけての違和感
 4.咽頭部の局所免疫力低下・・・
  臭い玉(膿栓)、咽頭部の違和感
 5.精神的ストレス・・・
  不安感、身体表現性身体障害(?)
 そして
 6.胃の不調(胃を中心とした消化管平滑筋の緊張、腹腔動脈、上・下腸間膜動脈流域の循環低下)・・・
  胃もたれ、腹部膨満感、消化不良(下痢便)、食欲不振

 

・8年前の腹痛・下痢の発症当時は、食べ過ぎ(?)による食あたり(急性胃炎)程度だったのかもしれませんが、そこに本来の外胚葉タイプと身体表現性神経症的なライフスタイルが加わる事でその病態がこじれ、上記1~6がRさんの心身に漸次追加されていく過程で、それぞれの愁訴がかけ合わされてミックスジュウスの様に複雑な味として変化を続けていたのが、今回のRさんの症例の特徴だったと思われます。
 

・言い換えれば、ボス格の大きな病態が一つあるというよりは、下っ端的な小さな病態が身体のあちこちで幾つも発生し、それを身体表現性神経症的なライフスタイルが治癒を遅延し、Rさんの脆弱で不適切な心理面が不当利得を得る方向でまとめて複雑化・長期化させたのが、本症例の本質では無かったか、と考えます。

 

・その根拠の一つとして、Rさんは整体治療で一つ一つ愁訴が解消していくにも関わらず、それを喜ばずに無視し、むしろ残っている他の愁訴について誇張する身体表現性神経症に特徴的な所見が目立っていたことでも、想定されると思います。
 

・従って上記1~6の病態を整理し、それらの病態に適した各整体手技や心理分析で一つ一つ解消していく事で、機能性胃腸症を始めとしたこのシンドロームの改善につながったのでは、と思われます。
 

 

 

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