更年期障害と整体 …それ自体は病気ではない。 (全5章)
その一「更年期障害の症状はたった二つだけ!?」
更年期障害・・・
これは独立した疾患でなく、症候群です。
更年期障害・・・
「身体のあちこちに老化現象や未病(or病気)がはっきりと自覚できる時期に、閉経の時期が重なるだけ」と考えられます。
閉経(=視床下部-下垂体-卵巣機能の低下)も老化現象なのだから、重なるのが当然と言えば当然なのですが。
「人生５０年」
つい数十年前までこの様に言われていました。ですから戦前は60才で亡くなられたとすると「よう人生全うしはったな」的なコメントだったようです。
又そう考えれば、５０才前後で閉経が来る、、、これも「人生50年」からすればいたって自然な感じがするのは私だけでしょうか?
現代医学が発達し「人生８５年」の今だからこそ、「人生５０年」この言葉の意味を改めて知るべきなのかもしれません。
ところでモノの本によると厳密な意味での閉経時の症状は下記の二つだけだそうです。
① ほてり
② 萎縮性膣炎
意外かもしれませんが、上記①・②以外の症状は厳密な意味での更年期障害ではないんですね。
「いやいや、そんなことは無いですよ、、もっと他に、例えば肩こりとか動悸とか冷え性だとか、色んな症状が出てくるんですよ、更年期には。、。」
と反論されるご婦人方も多いと思います。
ハイ、全くその通りです。
多くの女性がこの時期に様々な愁訴を呈しています。☛更年期障害の主な愁訴については次回「その二」にて紹介
ただそれらは、つまり上記①と②以外の症状は冒頭でも言いました様に、もともとその臓器が、例えば筋肉だとか心臓だとかに機能低下や別の疾患があるがゆえに、閉経=視床下部-下垂体-卵巣機能の低下によってその部位が影響を受けて症状が発現したり増悪したりしている、、、
これが更年期障害の本態と考えられます。つまり「女性ホルモンの減少」という画一的な原因だけで生じない、、、と考えるのです。
ですからあるご婦人が次のような事を仰っていたら、
「私、○○の症状でしんどいねん、きっと更年期障害や、、、年取るのはいややね~」的には決して思い込まない・・・これが大切なことだと思います。
何故なら、本人的には更年期障害と思っていても、ひょっとしたら別の部位に思わぬ異常が隠れているかもしれないからです。
つまり、素人診断をせずに専門医に何か基礎疾患があるかどうかを確認してもらう、これが更年期の時期に、否、更年期になるもっと若い時から肝要なことなんですね。
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