Irreversible/不可逆 1~アジョシガットゥンサラミマンナミョン…ナガットゥンサラミ? | かおり流 もうひとつの「宮」

かおり流 もうひとつの「宮」

「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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SideStory「Irreversible/不可逆」(カタカナで表記するとイリバーシブル/元に戻らないという意味)
このお話のは ウリシンくんを演じたチュ・ジフンssiの恋人 BrownEyedGirls/GaInのソロ曲PVに触発されて描いたお話です
食わず嫌いは損するかも…というくらい 私はこの曲 このPV好きです
official BEG@YouTube Thanks!!

ドラマの仕立てのPVですが 台詞の部分だけ 抜き出してご紹介
「모르셨구나, 보기보다 나 머리 나쁜데…/ムォルショックナ…?ポギボダ ナ… モリ ナップンデ
知らなかったの…? 見た目よりも私… 頭悪いのに」
コチラは ギョンがさらに大学卒業後のお話になります
え~ギョンの『“Love” make a detour』も途中なのにて声が聞こえてきそう(笑)
ミアネどうしても書きたくて
先に書きあがっちゃって早く公開したくて… お許し下さい
このPVの一部をイメージで使わせて頂いただけで このままこれに沿ったお話ではありませんので…色々ご心配なく(笑)


―この物語は 2018年の夏
JGグループJG航空の社長に就任して半年程立ったチャン・ギョンが
アメリカのある州 観光の街へ出張中 商談を済ませた翌日 街を外れた田舎路をドライブ中に立ち寄った ガソリンスタンドから始まる―


荒野の一本路 店と言えばガソリンスタンドと一体化したドライブインとモーテルだけ
給油した後 飲み物を買いに店へ入ると 湿った匂いがする
こんな処 さっさと退散しよう

そもそも 商談は 昨日無事纏まった
長居する理由なんて無かったんだが なんとなく
荒野の中に何キロも道だけが続いている そんなところを ドライブしてみたくなっただけだった

外で アジア系の痩せた女の子が 明らかに親にしては似てない 恰幅のいいおばさんに怒鳴られていた
「ガイン!ちょっとおいで!
夕べの男が金はあんたに渡したと言ったよ よこしな!
ったく いい加減自分で客を見付けたらどうなんだい
こんなもん いつまでもぶら下げてんじゃないよ」
金を奪い取った挙句 女の子の首から ペンダントまで毟り取った
「何見てんだい 用は済んだよ さっさとお行き」
は~ん…

チリン
ドアベルの音と共に入って来たその子は…
娼婦と呼ぶには幼すぎる ポップな水色のアイシャドウに 長すぎるつけ睫毛
ロリポップを舐めながら 店内を物色しているふりをしてるが… 彼女が今物色しているのは店の中では無く… 俺だ
カウンターのベルを鳴らして 奥から店員が現れるのを待つ間に ガインと呼ばれたその子は 俺のとなりに来て 次のロリポップを選んでいた
一つを目の前に掲げる 決まったのか?
カウンターの上に コツンとそれを置き スイと俺の方へ差し出す
ん?それって…
―ダメ?― 俺を見上げる瞳がそう言っていた
意識的にでは無いにせよ きっとコレはこの子が産み出す戦略だ
ロリポップをねだる子供のような純粋さで 何をねだっているんだか
まさか俺だってその本当の意味が 解らないわけじゃない
敢えて幼く見せているけど
きっと本当はもっと大人で… そのくせ逆にずっと子供だ…
ダメなんかじゃない
ただ少女と女の境目ってだけじゃない… こんな風合いの魅惑的な子 そうは居ない 
つい くすっと笑みを零す俺に 彼女はおねだりに成功した子供のように純粋に笑った
しまった かな…
先週30になったのをきっかけに…俺はもう そういうの廃業しようと思っていた…


少女は急いで俺の車に乗り込んだ
ふう…
高い買い物なら 今までいっぱいしてきた
だけど 人を買うのは犯罪だ
振り返れば 彼女を探している様子のおばさん
ショウガナイ…
「Just a minute.」
ガインを待たせて車を降りた俺を おばさんが振り返る
彼女の荷物を全部ココへ送って貰うのに コレで足りるだろうか?英語でそう言って
恰幅のいいおばさんが驚くくらいの札束を握らせ
滞在先のホテルのマッチにJang Gyeonjae(チャン・ギョン) と 名前を書いた
彼女の荷物を全部買い取った
俺が買ったのは荷物で ガインではない

本当に僅かな時間だったのに 車に戻るとあの子はドアをロックして 震えていた
強がっているけど 本当は子供だ…
コンコンと窓を叩き「Open here?」と指差す
彼女は慌てて自分の方ではなく俺の方のカギを開けた
怖いんだね 連れ戻されるのが
大丈夫 追ってこないよ

窓から顔を出したり手を出したり 嬉しそうに風を受けて笑う彼女は 本当にキュートだった

「アジョシガットゥンサラミマンナミョン…
おじさんみたいな人に出会ったら 絶対あそこから逃げ出さなきゃ そう思ってた」
驚いた…韓国語かよ… その時初めて彼女の声を聞いた
「ナガットゥンサラミ?
俺みたいな人?…でも 一人で幸せになる方法も 学ばないと…」
韓国語で応えると 彼女も意外だったのか 少しだけ目を丸くした そして笑った
「“一人で”なんてどうして考える必要があるの?
どうせこれからはもう…おじさんにぴったりくっついて離れないもん」
ふっ
困ったな…そんなつもりじゃ無かったのに…
アメリカ(ココ)に置いて行っても この子はもう こういう生き方しかできないだろう…
だったら…最後まで面倒みてやんなきゃね…
まさか…女遊びを止めた途端に 女の子の人生を背負うことになったのか?
ファンが知ったら 「とうとう罰が当たったんだ」って大喜びするだろうな…
「笑った?」
「ん?ああ…ちょっと 友達を思い出してね」
「ふうん…それって…女?」
「いや 男」
「…アジョッシ…ゲイじゃないよね?」
「ぷっ まあ… どっちかと言えば違うかな」
「え?バイなの?」
やれやれ…このお嬢さんは…
「ふうん…色々知ってるの?ガインは」
「…名前…」
「さっきそう呼ばれてたから…違った?」
「ううん…そう …本当の名前は 知らないけど」
ガインだよ…本当の名前も…
あのおばさん あくどいようで 意外にも 俺が渡した金額に満足したのか
彼女を街で拾った当初 所持していた 素性の解りそうなものも全部渡してくれた
滞在先のホテルに荷物を送って貰う事にして… 迷ったけど俺の連絡先も渡した きっと正解だったと思う ただの勘だけどさ…

家族を探すのは簡単じゃないだろうし…さてね…
ったく とんだ拾い物しちゃったせいで 1~2週間滞在だな…


韓国항상 감사합니다  はんさん かむっさはむにだ日本ありがとう
キラっとハート 新シリーズおってよ?たうめきでへじゅせよ~お・ね・が・い
くれぐれも リアルガインとは無関係のフィクションです

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