キャロル | Let's watch a movie, shall we?

Let's watch a movie, shall we?

外国映画専門
映画は娯楽のみにあらず

感じることは人それぞれ、それって素晴らしい

2009.02.16~ Blog開始

原題:Carol(2015年)

評価:★★★★☆
【STORY】
1952年のニューヨーク。デパートでアルバイトをするテレーズ(ルーニー・マーラ)は、娘へのプレゼントを探すキャロル(ケイト・ブランシェット)に応対する。優雅で気品に満ちた美しさを誇るも、謎めいたムードもある彼女に魅了されたテレーズ。彼女にクリスマスカードを送ったのを契機に、二人は会っては話をする仲になる。娘の親権をめぐって離婚訴訟中の夫と争うキャロルと恋人からの求婚に思い悩むテレーズ。そんな中、彼女たちは旅行に出掛けるが……。(シネマトゥデイ)

【CAST】
ケイト・ブランシェット
ルーニー・マーラ
サラ・ポールソン
ジェイク・レイシー
カイル・チャンドラー
ジョン・マガロ

etc,,,

昨日はファーストデイで、アカデミー賞の興奮冷めやらぬ状態でしたので、久しぶりに映画を映画館で観てきました。

「太陽がいっぱい」「殺意の迷宮」などで知られる作家パトリシア・ハイスミスの小説を基にしたラブロマンス。

本作の原作となったパトリシア・ハイスミスの自伝的小説『The Price of Salt』はクレア・モーガン名義で1952年に出版され、1990年になってようやく『The Price of Salt』はパトリシア・ハイスミスが執筆した小説であったことが公にされました。

ケイト・ブランシェットは主演女優賞に、ルーニー・マーラ助演女優賞にノミネートされていましたが残念ながら受賞を逃していまいました。しかし、受賞を逃してもその他脚色賞、撮影賞、衣装デザイン賞、作曲賞にノミネートされただけあってすごかった。



ケイト・ブランシェットの妖艶な感じ、とても魅力的でした。挨拶で何度も「likewise」と言うセリフがあるのだけど、なんとまぁ上品ですこと。ルーニー・マーラも、強く惹かれているというのが表情から伝わってきました。

性描写が結構ストレートで、女優二人の体当たり演技に引き込まれました。個人のセクシャリティは自由であるけれど、やはり異性との感じとは別という印象を受けるので(否定してるのではなく)観ていていろんな意味でどきっとしてしまう。

時代的に生きづらい感じではあったのでしょうが、“愛”というのはもっと自由であっていいはずだしそうあるべきだよなぁ~と。

最後子供のことを考えてケイトが出した決断は良かったと思う。
結果的にそれは自分にも正直になることだし、良かった。

もっと政治色の濃い内容かと思ったけど時代とかそういうのを取っ払ったら本当にただのラブストーリー。最後、お互いを見つめてほほ笑んだ2人の未来は明るい。

冒頭で恋に落ち、ラストで愛を確信するあの目で会話する感じ、大人な作品でした~。