評価:★★★★★
【STORY】
白血病の姉(ソフィア・ヴァジリーヴァ)に臓器を提供するドナーとして、遺伝子操作によって生まれた11歳のアナ(アビゲイル・ブレスリン)。彼女はこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきたが、母サラ(キャメロン・ディアス)は愛する家族のためなら当然と信じてきた。そんなある日、アナは姉への腎臓提供を拒否し、両親を相手に訴訟を起こす。(シネマトゥデイ)
【CAST】
キャメロン・ディアス
アビゲイル・ブレスリン
アレック・ボールドウィン
ジェイソン・パトリック
ソフィア・ヴァジリーヴァ
ジョーン・キューザック
etc,,,
アメリカの人気作家ジョディ・ピコーのベストセラー小説を、『きみに読む物語』のニック・カサヴェテス監督が映画化。
原作とストーリーが違う部分がいくつかあるのですが、私はこれはこれでよかったと思います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160206/15/jen-jare/dc/1b/j/o0422018513559804404.jpg?caw=800)
物語の進み方がとても好みでした。現在と過去、それぞれに焦点を当てていて徐々に明らかになっていく人物像や真実、よかったです。結局みんな家族のことが大好きで細かい部分も丁寧に描いているので所々で涙が出ちゃって大変。
ジェシーが失読症だって部分も結構さらっと描かれてたけどとても泣けた。特別学校に行くのが良いとしても家族と少しの間はなれるのは悲しい。それを「OK、OK」と涙しながら答えてるところはもう悲しくて切なくて。
あと夜遅く帰ったのに怒られなかったジェシーの寂しさとかもね。
ドナーとして家族、特に兄弟が適合率が高いことは誰もが知っている。医師がおすすめはしないけどそのために子供を作る方法もあると言っていて、試す価値は確かにあるわけで、誰にも批判はできないと思う。だけどやっぱり道徳的、倫理的にどうかと複雑な心境にもなり。
恋を経験するっていいよなってなんか改めて感じて、家族とはまた違う自分を支えてくれる大きな存在になるのが恋人だよなぁ~って。ケイトすごい輝いてて綺麗だった。
何故アナは親を訴えたのか、正直読める。
ただ、裁判で子供だからとかそういう話をしているのは納得できなかった。子供だから考えが未熟?そういう部分もあるかもしれないけど1人の人間だってこと忘れないでほしい。
サラは家族が優先と言ってた部分もちょい待て、アナも家族だろと思う部分もまぁあったけどね。はたしてエゴだとか傲慢という言葉で片づけられますか?って感じ。
難しいテーマだし、本当に考えさせられる映画。
母が悪い人のように感じる人もいるかもしれないけど私は誰も悪くないと思いました。
最後、親戚一同が集まってピザを食べながら励ましの言葉を掛けるところ、それに返事をするケイトの心境を思うとまた涙が出て。本人の望むことがなんなのかちゃんと聞かなきゃ、耳を傾けなくてはいけないんじゃないの?って。
ビーチに行きたいというケイトがお願いする部分でもよく表現されていたと思う。
少しでも長く生きてほしいと思うことは当然のことではあるけど、ただ延命治療することは本人にとってはどうなんだろうと思う部分でもあるわけで。
本人だけじゃなくて周りも死を受け入れるってことも大切なことなんだなって思いました。
とてもいい映画でした。
余韻に浸ってしばらくいろいろ考えちゃいますね。
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