原題:Hotel Rwanda(2004年)
評価:★★★★★
【STORY】
1994年、ルワンダの首都キガリ。高級ホテル「ミル・コリン・ホテル」で働く支配人のポール(ドン・チードル)は毎日順調に仕事をこなしていたが、ある晩、ホテルからの帰宅途中に街で火の手が上がっているのを発見する。 (シネマトゥデイ)【CAST】
ドン・チードルソフィー・オコネドー
ホアキン・フェニックス
ニック・ノルティ
デズモンド・デュベ
デヴィッド・オハラ
カーラ・セイモア
ジャン・レノ
etc,,,
以前、『ルワンダの涙』という映画を観たことがあり、ずっとこの映画も観てみたいと思っていました。『ルワンダの涙』のほうがけっこうリアルな描写が多かったように記憶しています。
国民の10%、120万人を超える人々が犠牲となったこの内紛は21年前の出来事で、国連最大の汚点だといわれているそうです。
この映画はそんな内紛の最中、1268名の難民を自分が働いていたホテル“オテル・デ・ミル・コリン”に匿ったホテル副支配人、ポール・ルセサバギナの実話を基にした物語。
冒頭で海外のジャーナリストが「ツチ族とフツ族の違いは?」と聞いているところで、ベルギーの入植者が決めた定義ではツチ族のほうが長身で上品である、と。そして隣りにいた女性に何族か聞いて「そっくりだ」と言っていたところは同じ国民なんだからそりゃそうだ、と思いました。
ジャーナリストが初めて虐殺の場面をカメラに納めたところでポールが「この映像を見て助けに来てくれる」と言ったのに対し、ジャーナリストが「怖いねと言うだけで夕飯を続ける」と言っていたのが残酷だけどあまりにも的確でした。
現在シリアの難民たちはどうしているだろうか?とふと思いましたが、悲しいねと言うだけで実際何が出来るというわけでもないしな~なんて。。。
でもやっぱりどうしてもっと介入が出来なかったのかな?と思ってしまう。劇中で“ルワンダに価値はない”というような言葉出てくるのですが、理解できない。
人を人とも思わずゴキブリと呼ぶことや、ナタで殺されるよりマシだと自害の選択の話をするところ、これが実話と言われても自分が出来る想像をはるかに超えて残酷でした。
目を背けたくなるようなことでも、事実として知る必要があることだと思います。
エンドクレジットで流れる曲もまた切なかった。