アオキ製作(室蘭市東町、青木誠一社長)は、清水勧業(札幌市)と共同開発したPCB(ポリ塩化ビフェニール)廃棄物の保管・運搬補助容器「オレンジボックス」を電力大手の東京電力(東京)から大口受注した。今後3年間で千台の納入を予定している。大手の大型需要に応え、今後の受注拡大を狙う。
東電に納めるオレンジボックスは大(縦320ミリ、横500ミリ、高さ220ミリ)、小(縦245ミリ、横320ミリ、高さ220ミリ)の2タイプ。専用仕様で、東電は安定器の保管に使用する。
従来製品の中で最小サイズになる。作業者が手で持ち運べる重量を考慮した。本体とふたの接合部は、留め金にパッチン錠を採用し開け閉めがしやすいよう、工夫した。
すでに先行の60台を納入した。今後、東電側のスケジュールに従い、向こう3年間で段階的に約千台の受注を予定している。青木社長は「今回を契機に受注の拡大につなげたい」と話す。
同容器は、鉄製の密閉構造で、目に付きやすいオレンジ色を採用。平成15年に開発、17年に生産・出荷を始めた。PCB廃棄物の適切な保管・処理が法律で義務付けられたのを受け受注を伸ばしている。(野村英史)