【第6日目】平成28年度 文化財保存修復専門家養成実践セミナー Lv.1B | NPO JCPのブログ

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人類共通の遺産を護り、育み、次世代に伝えていくために組織されたNPO法人 文化財保存支援機構の活動をお伝えするブログです。

今日から後半部がスタートです。

 

今日は「セミナー受講生の会」の日です。本セミナーで培われた受講生相互の繋がりを大切にしたく、親睦を深められるような場を企画しました。
平成20年にスタートしたセミナーは、今年でⅨ期生を迎え、これまでセミナーを受講していただいた方々は182名に登ります。その皆様に声掛けをし、10名が集まって下さいました。

 

午前は大林賢太郎先生(京都像憲芸術大学)による、基礎修理設計「東洋書跡」の講義です。大林先生は当機構の副理事長を務めて頂いています。

 

 

東洋書跡と一口にいっても、様々な形態・種類があり、そこには多くの素材、技術が用いられています。

 

 

資料に応じた素材、技術を用いた修復が必要となります。本紙の欠損部を補填する、漉き嵌めや、DIIPSなど、伝統的技術であったり、新しく開発された技術など、保存修復の奥深さを知る講義でした。


午後の前半部は、セミナー終了生3名による特別講演です。
Ⅱ期生の倉田治彦さん。現在は天見工房にて木質文化財の修復に携わっていらっしゃいます。

 


Ⅴ期生の一宮佳世子さん。いの町紙の博物館にて紙資料の保存修復に携わっていらっしゃいます。

 


Ⅵ期生の西願麻衣さん。山梨県立博物館で学芸員をされています。

 


(修了生による特別講演の内容についてはNPO JCP NEWS 32号でお伝えできればと思っています) 

 

後半部は、当機構理事長の三輪嘉六先生による特別講義「文化財分野における人材育成について」です。

 

 

特に現在の文化財保護法が成立するまでの、日本の文化財保護の取組についてお話下さいました。

 

講義終了後は、懇親会が開かれました。

 

 

*このセミナーは日本芸術文化振興基金の支援を受けて行われています。