7月30日から始まったセミナーも残すところ今日のみです。
最終日のセミナーは会場を岩手県立博物館に移動して行われました。
午前中は生物標本の安定化処理についての講義です。
岩手県立博物館・専門学芸員の鈴木まほろ先生による「岩手県における生物標本のレスキュー」では、被災生物標本の全容をご説明頂きました。
岩手県立博物館・主任専門学芸員の藤井千春先生による「津波被害昆虫標本処理の技術的な課題とその記録」では、具体的な処理方法についてご説明頂きました。
午後からは紙資料および民具資料の講義です。
岩手県立博物館・学芸第二課長の赤沼英男先生による「被災古文書関係資料の真空凍結乾燥法による安定化処理」では、本セミナーの内容を網羅されるご講義を頂きました。
岩手県立博物館・学芸調査員の目時和哉先生による「被災民俗資料の安定化処理について」では、沿岸部の被災状況も含めてご講義頂きました。
また博物館のご厚意により、バックヤード見学もさせて頂きました。
安定化処理を待っている資料が保管されている冷凍室は外に。
真空凍結乾燥器の中には
陸前高田市立博物館で脱塩処理を終えた資料がありました。
またこの陸前高田学校は、文化財保存修復専門家養成実践セミナーのレベルIIとして開講されており、本セミナーで全ての課程を修了された受講生に修了証がが授与されました。
これにて、陸前高田学校は沢山の方々の協力をもって、無事に全てのスケジュールを終えることができました。ありがとうございました。(千)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『陸前高田学校』
(平成24年度「文化財保存修復専門家養成実践セミナー」レベルII)
2012年7月30日ー8月6日
於:陸前高田市立博物館 及び 岩手県立博物館
主催
特定非営利活動法人 文化財保存支援機構
共催
独立行政法人国立文化財機構 東京国立博物館
陸前高田市立博物館/陸前高田市教育委員会/岩手県立博物館
後援
公益財団法人 文化財保護・芸術研究助成財団
文化遺産国際協力コンソーシアム
一般社団法人 文化財保存修復学会/日本文化財科学会
助成
公益財団法人 文化財保護・芸術研究助成財団