お金との付き合い方、お金の怖さ、お金の素晴らしさを学んでおこう。
こんばんは。神谷です。
『あなたのお金はどこに消えた?』 の構想は本田健氏が10年間あたためてきて、今がベストだと思って発表した本だそうです。
読んでみると、確かに、今の時代に読むととても響くところが多い本です。
昨今、「お金があれば幸せになれる」という価値観がかなり揺らいでいる一方、「ビッグマネーをゲットして、幸せになる」と声高に叫んでいる人達もかなり目立っています。
『あなたのお金はどこに消えた?』は、その両面からお金を見て、お金の意味や、お金とのかかわりを教えてくれます。
では、物語です。
舞台は架空の国、ゾウたちの住むカネー村。
なぜ、「ゾウ」なのか・・・・
それは分かりません。
主人公のナイーゾは、パン屋の三代目。
でも、パン作りはあんまり好きじゃありません。
でも、美しい妻(イレーヌ)と賢い息子(エンゾー)と暮らしていて幸せな日々を送っています。
ただ、妻のイレーヌは、稼ぎが少ないナイーゾにちょっと不満。
そんなある日、ナイーゾは同窓会に出席することに。
そうすると、ナイーゾに、幼なじみで青年実業家になったトルーゾが、1年でお金が倍になるという投資話を持ってきます。
投資話にピンとこないナイーゾでしたが、とりあえず話だけは聞いておきました。
次の日、息子のエンゾーはサッカー用具が欲しくて、ナイーゾに無心をします。
快く、エンゾーの願いを聞き入れた、ナイーゾは、エレーヌに相談すると、「そんなお金はない」とけんもほろろ。
落ち込んだナイーゾは、トルーゾの投資話を思い出します。
ナイーゾはイレーヌに黙って、投資をするのでした。
最初は、投資話に懐疑的だったゾウ達も、村の多くの人が投資話に乗るのを見て、我も我もと投資に参加するのです。
次の結婚記念日の前日、イレーヌは街での投資のうわさを聞き、なぜ、ナイーゾはそんないい話に乗っていないのだ、だからあなたは、甲斐性無しなんだ、となじります。
ナイーゾは、恐る恐る、すでに投資を始めていることをイレーヌに話します。
その時、イレーヌは、夫の素早い行動を喜び、ナイーゾも幸せな気持ちに包まれるのでした。
つづく
とっても、ありがちな話で、ナイーゾのお金がどうなってしまうのか読めてくるような話です。
人間欲に目がくらむと、「本当にそんな話に引っかかるのかい」と思うような単純な話に引っかかってしまいます。
厳しい話かもしれませんが、目が眩んだ人が狙われるという事ですから、悪い話に乗ってしまう人には、乗ってしまうだけの要素がその人自身にあるという事ですね。
同窓会で、ナイーゾがトルーゾの姿を見たときに、こんなナイーゾの気持ちが綴られています。
トルーゾはサルマーニの服、チャンネルの時計、ルイボットンのバッグ、ガマグッチの財布など、村では見たこともない高級ブランド品を見せびらかした。
ナイーゾは、ちょっとうらやましかった。
いや、だいぶうらやましかった。
ふだん、そんなものに興味はないのに、何か、心の奥でかきたてられるものがあった。
必要ないのに、心から湧き上がるものがある。
「欲」ですね。
本来必要のないものを求める。
この「欲」が人の判断を狂わせます。
巷には、人の「欲」を掻き立てるものがたくさんありますね。
よく考えて行動しないと、この「欲」にどんどん心が侵食されて、行動が暴走するという事を言っているのではないかと思われます。
さて、投資話に乗ってしまった、ナイーゾは村のみんなは、これからどうなるのでしょう。
それは、次回の記事で。
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